ドラマの中の英語

The Name of the Game Is Communication

This Is UsのNagasaki(長崎)

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長崎の平和祈念像
Image by 我爱影像 爱 from Pixabay

10/01からNHKで海外ドラマ”THIS IS US 36歳、これから”のシーズン1が放映されますが、その中から面白い表現Nagasakiを紹介します。

3流シットコム俳優のケビンは内容の下品さに耐えられず、撮影中に辞めると言い出します。その後、パーティー会場でテレビ局お偉いさんとの会話が下記シーン。ケビンの辞める決意が揺るがないと見るや、Nagasakiするぞと脅してきます。「お前の人生とキャリアを長崎するぞ!」。動詞Nagasakiは初めて見ました。かなり怖い響きですね。自分だけでなく周辺にも影響がありそう。Hiroshimaもあるのでしょうか? 昨今の情勢を鑑みると、50年後には平壌という動詞も誕生してそう(笑)

テレビ局重役: So unfortunately, my boy, you're not gonna be leaving the show. If you do, I'll be forced to Nagasaki your life and career. Hey, have you ever heard of the actor, uh, Taylor Jennings?

ケビン: I'm not familiar with the name.

テレビ局重役: I Nagasaki-ed him. So take the money, kid.

This Is Us/Season 1/Episode 2

テレビ局重役: I Nagasaki-ed him. So take the money, kid.
『THIS IS US 36歳、これから』で、テレビ局重役がケビンを長崎すると脅す
This Is Us [Credit: NBC]

ところで、英語って語順が重要と言われますよね。だから、学校で第N文型SVXYとか習ったわけです。それ故、「Sのところには名詞を入れて、Vのところには動詞を入れて、・・・」と考えてしまいがちですが、実はそれはちょっと違うんです。

位置の持つ魔力のほうが単語の品詞なんかより断然強いんです!

換言すると、Vの位置に入れた単語は何であれ、動詞として働くんです。だから、上の例でNagasakiが動詞として機能してるんですね。これは英語学習でかなり盲点なんです。

例えば、変な例ですが

I "本能寺の変"-ed my boss.

と言うと、本能寺の変が動詞として機能します。

I "혼노지의 변"-ed my boss.

でも同様。ハングルなので意味は全く分かりませんが、英語話者からするとこれは動詞として機能してるんです。面白くない?(笑) ちなみに、このハングルは本能寺の変の韓国語wikipediaからコピペしました。

でも、動詞として機能するのは分かったけど、実際の意味はどうなるのでしょうか? それは話し手と聞き手が持つ共通認識で決まるんですね。Nagasakiの例を再度取れば、長崎といえば原爆が落とされた歴史的事実があるので、「更地にする、やっつける、ひどい目に合わす」的な意味が出るんです。それをThis Is Usでは使ってるというわけでした。そして、本能寺の変が「裏切る」的な意味になるのは、日本人的には当然でしょうね。逆に、日本の歴史を知らない外国人に対してはその意味は全く出ないんです。

下のザッカーバーグも全く同じ理屈です。

www.serendipity.page

あとは、「ママ、ママ」と子供がうるさい時の

Don't ママ me!

なんかも海外ドラマでは定番ですね。そのへんは、下の記事で紹介してます。

www.serendipity.page

閑話休題。

さて元々の話題に戻ってNagasakiですが、実際どう吹き替えられるのか、英語学習中の一視聴者としては非常に楽しみですね。さすがに長崎という文字は跡形もなく消え去る(Nagasaki-ed)気がしますが・・・。

いずれにせよ、エピソード2話目、NHKに注目です。

www.imdb.com