ドラマの中の英語

The Name of the Game Is Communication

Over the Top / やりすぎの、過度な

広告

イディオムover the topは、行動等が許容のしきい値を超えていること。つまり、やりすぎってこと。例えば、今年の忘年会で、ビンゴの1等の景品がiPhone Xなら、それはちょっとやりすぎ。いや、かなりかもしれない(笑) その分会費を減らせと思う出席者が多数のはず。そんな時、iPhone Xはまさにover the top。あいつを幹事にするなと、ブラックリストに載るかもしれない(幹事を二度とやりたくない人は、この方法どうだろう?w)。でも、景品がiPhone Xじゃなくて、パチもんのePhone Xだったなら、ネタとしてはOKかな。許容のしきい値は、国・文化・宗教・個人によって様々だけど、しきい値を超えていれば、このover the topの出番です。

このイディオムは覚えるのは非常に簡単。だって、topの上を更に超えているわけだから・・・と思ってたんだけど、今回、over the topの語源を調べたら、悲しい歴史が出てきました・・・。そこで、少しだけ紹介します。

時は第一次世界大戦。連合国と同盟国は、戦場の両サイドに塹壕を深く掘って対峙することがしばしばあったそう。まあ、空からの爆撃等が本格化したのは第二次世界大戦からだから、塹壕に潜ってればほぼ安全なのは間違いなし。しかし、何を血迷ったか焦れたのか、敵陣に突撃の命令を出す上官もいたとか。その時の号令が「Going over the top.」。つまり、塹壕の壁の上を超えて敵陣に突っ込めー(下図参照)。部下達は敵陣めがけ戦場を駆け抜けようとしましたが、敵陣に達する前に殆どが敵の銃弾に倒れたとか(そりゃそうだ)。

f:id:insaneway:20181016020124j:plain:w200

そこから転じて、広い意味のやりすぎが出たみたいですね。 という悲しい語源を紹介したところで、over the topの海外番組での使用例を見てみます。どんなことをやりすぎと言ってるのでしょうか?

ギルモア・ガールズから

ローレライのお祖母ちゃんが来るというので、特別に奮発してごちそうを作った料理人スーキー。「やりすぎ?」とover the topを使って聞いてますね。スーキーの料理食べたい。

スーキー: Twelve courses, each paired with a specific wine, and for dessert, individual chocolate amaretto mousse cakes in the shape of a G.

ローレライ: Sookie, look what you've done.

スーキー: Over the top?

Gilmore Girls/Season 3/Episode 10

ビッグバン★セオリーから

バーナデットが妊娠してから、友人のラジは身の回りをいろいろ世話をしてくれるようになります。今日も、赤ちゃんを超音波で確かめる高価な装置を買ってきました。夫ハワードは、まるでラジの子供が生まれるみたいと、かなり引き気味。妻バーナデットに「形はどうあれ、やりすぎじゃない?」と聞きますが、居心地がいいバーナデットは、ツレなくNoの返事です。

ハワード: You're not concerned he's acting like somehow this is his kid, too?

バーナデット: He's just trying to be supportive.

ハワード: Just supportive. Not over-the-top in any way?

バーナデット: No.

The Big Bang Theory/Season 9/Episode 20

最後に

今回は、やりすぎを意味するover the topを語源と共に紹介しました。なんでもやりすぎと感じたらover the topが使えます。ラーメン屋での具全部乗せがover the topかどうかは、議論が分かれそうですけど(笑)

自分は肘掛け椅子でぼーっとしながら部下に死線を潜らせて、いざプロジェクトが立ち回らなくなったら、自分だけ他の部門に異動して難を逃れる。そんな上司いますよね。第一次世界大戦から100年経った今、over the topの語源となった上官は戦場からは消えましたが、ビジネス現場には未だ健在。結局、今も昔も変わらないのでしょうか。100年後、この上司の発した号令が、イディオムになってたりするのかもしれません(笑) 「今日中とは明日の朝9時までのことだ」とかw

引用画像:By Oscar Tellgmann - This image was provided to Wikimedia Commons by the German Federal Archive (Deutsches Bundesarchiv) as part of a cooperation project. The German Federal Archive guarantees an authentic representation only using the originals (negative and/or positive), resp. the digitalization of the originals as provided by the Digital Image Archive., Public Domain, Link