ドラマの中の英語

The Name of the Game Is Communication

Don't Be a Hero. / おとなしくしてろ、妙な気を起こすな。

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日本語の「ヒーロー」って「英雄」って意味ですし、スポーツで「活躍した選手」を「ヒーロー」インタビューしたりしますけど、英語のheroとちょっとカバーしてる範囲がズレている気がします。英語のheroにも英雄の意味はもちろんあるけど、あっちでは、ちょっとした勇気を出して悪に立ち向かえばそれだけで立派なheroなんですね。多分、日本語の「ヒーロー」には無いニュアンスだと思います。例えば、不在と思って家に侵入してきた空き巣を、居合わせた主婦が手に持っていたホウキで逆襲すればhero。満員電車で痴漢が発生、その痴漢を捕まえ次の駅で車外に追い出した人もhero。周りから拍手される感じ。こんな感じで、必ずしも偉大なことをする必要はなく、地元の新聞の社会面に載るくらいの行為でOKなんです。自分も最初は、へえ、それでhero?と思ったものでした。

それを踏まえると、Don't be a hero.のニュアンスがよく分かると思います。これはドラマの中の悪役が使うコテコテ(cheesy)のセリフ。銀行強盗が行員に「Don't be a hero.」と言うと、「スーパーヒーローみたいになろうとするな」ということではなく、「ちょっとした勇気を出して悪に立ち向かおうとするな」ということ。だから日本語訳は、「おとなしくしてろ」「妙な気を起こすな」という感じです。

それでは、このセリフが使われるドラマのシーンを見てみたいと思います。

Monkから

モンクの次のシーンは、駐車場で殺人が発生。警部が目撃者に事情聴取しています。ちょうど現場に居合わせた目撃者に殺人犯は「Don't be a hero. 」とお約束のセリフを言ったようですね。額縁に入れて飾りたいくらい典型的。

警部: Okay. So you were coming out of the theater and heading toward your car?

目撃者: That's right. I had my keys out, which now I can't find.

警部: Mr. Modine. Uh, what happened next?

目撃者: Well, he came at me with a knife, and he...he said something. He said, "Don't be a hero."

Monk/Season 1/Episode 7

The Big Bang Theoryから

悪役以外が使うシーンも見つけました。これは、シェルドンの部屋に鳥が舞い込んだ回。鳥嫌いのシェルドンは、バーナデットが鳥に触れようとするのを見て「Don't be a hero.」です。ここなんてまさしく「妙な気を起こすな。」ですね。

エイミー: Come back in, Sheldon. He's not gonna hurt you.

バーナデット: He looks friendly. I think he might be someone's pet.

シェルドン: What? No, Bernadette. Don't be a hero.

The Big Bang Theory/Season 5/Episode 9

最後に

今回は悪役がよく使うセリフDon't be a hero.を見てみました。日本語訳は「おとなしくしてろ、妙な気を起こすな」でほとんど合うと思います。英語が「ヒーローになるな」と否定形なので、日本語で同じような否定形の表現を探してみましたが、悪役が使いそうなのは見つけられず。「かっこつけるな」を考えたけど、悪役が言うかな?

さて、このフレーズを現実で使う場面ってあるんでしょうか? シェルドンの例のように、誰かが勇ましく何かをしようとするのを止める場面くらいかな。逆に、悪人・ギャングに言われた場合は、命令された通りおとなしくしているのがよさそうですね。ただし、皆さんに主人公属性があるのなら、悪人に歯向かって大丈夫かもしれません(笑)

今回の記事を書いていて思いましたが、日本語と英語でニュアンスが違う単語って結構ありますよね。そういうの記事にしたら面白いかもしれませんね。有名どころのジンクスとか、個人的にはファンタジーが面白そう。