ドラマの中の英語

The Name of the Game Is Communication

ポッドキャスト「Mobituaries」の最高傑作「Sitcom Deaths and Disappearances」を聴いてみた

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Mobituaries with Mo Rocca [Credit: CBS]

www.serendipity.page

以前、ポッドキャストReply Allの最高傑作と名高いエピソード#102 Long Distanceを聴いたことがありました。

gimletmedia.com

それは、そんじょそこらの海外ドラマに引けを取らない極上エンターテイメントだったんですけど、週末リスニングの練習も兼ねて別の面白いポッドキャストが聴きたくなりました。

そこで、Reply Allの別エピで評判が良いものに白羽の矢を立ててみたのですが、これがそれほど面白くなかったんですね。なんでだろ? 自分の中でハードルが自然と上がってしまったのかな。

一応、ホストの二人が録音スタジオを気まぐれで飛び出て、ニューヨークの街を駆け巡りつつ二人の友情を確かめ合う#36 Today's The Dayと、配車サービスUber(ウーバー)のアカウントが何者かに乗っ取られる#91 The Russian Passengerはそこそこ面白かったんですけど、何かが物足りなかったんです。特にウーバーの件は犯人までたどり着けば傑作選入りだったんですけどね。中途半端に番組が終わっているのが非常に残念な作品。

そこで、Reply Allを諦めて、もう少し手を広げてポッドキャストを探してみます。すると、世の中にはゴマンとポッドキャストがあるんですね(笑)

それと同時に、ポッドキャストベスト10とかいうランキングサイトもたくさん出てきました。そんなサイトを漁っていて個人的に気になったのが次のMobituaries

www.mobituaries.com

死亡記事を意味する英単語obituary+ホストの名前Moで言葉遊びしてることから分かるように、死についてのポッドキャスト、ってなんだそりゃ(笑) 特に、次のエピソード「Sitcom Deaths and Disappearances」の評判が高いようでした。内容的にこのブログとネタも被ってるということで、かなり期待して聞き出したんですが・・・

www.mobituaries.com

これが圧倒的にツマラナイ。エンタメじゃなくドキュメンタリー風だったんです。英語のTranscriptもないし・・・。紹介したのに申し訳ないけど、聞かないほうがいいです(笑)

一応番組内容をサラッと紹介しておくと・・・

海外ドラマで登場人物が死ぬのは普通ですよね? 番組内では葬式も普通に行われます。でも、実はシットコムでキャラが死ぬことはほとんどないんです。それは何故なのか?という疑問から番組は出発します。結局、シットコムを見る視聴者は笑おうとしてチャンネルを合わせているんだから、そこに辛気臭い「死」を登場させるのは大悪手ということみたいですね。

でも、番組上キャラが不要になることも時には出てくるわけです。その場合番組側はどうしたらいいのでしょうか? 前述の通りギミック「死」は使えませんよ。

なんと、正解は「居なかったことにする」というんです(笑)

そんなキャラ始めから居なかったように番組内のキャラが一斉に振る舞い出すんですね。そして、視聴者はなんだか分からない薄気味悪い状況に陥れられるんです。最初は3人兄弟だったのに、途中から2人しか息子がいないように振る舞い始める家族達・・・(笑) ある意味、海外ドラマの登場人物よりも冷酷非情なのがシットコムのキャラなんです(笑)

そんな事例をこのポッドキャストでは数例取り上げていて、実際、当時番組から外された子役にまでインタビューを敢行しています。

それから次に、この番組は何故キャラが不要になるかにフォーカスしていきます。当然、キャラの不人気などの理由が主要原因ですが、中には番組制作側と役者の確執(ギャラ交渉)があったりそこそこ面白いです。

そんな中、アメリカテレビ業界初の非常に特殊な事例が起こってしまうのです。時は1969年。

それが、超有名番組「Bewitched」だったというのですから驚き。この番組は日本にも輸入されて一躍茶の間で人気にもなったんですけど、何の番組かご存知でしょうか? 邦題は「奥さまは魔女」ですね。ちなみに、Bewitchは魔法をかける、魅了するという動詞。だから原題は魔女に魅了されるというちょっとした言葉遊びですね。

そんな番組内で、魔女サマンサの夫ダーリン役を演じるのがディック・ヨークでした。ちなみに、このダーリンは固有名詞のDarrinであって、呼びかけのdarlingではありませんね。これはちょっとしたウンチクです(笑) そんなディック・ヨークは別の映画出演時に事故にあってしまい、腰痛が酷いことになってしまったそうです。そして長いこと鎮痛剤に頼っていたため、次第に薬物中毒になっていきます。ポッドキャストMobituariesでは当時の奥さまは魔女の脚本家を呼んでインタビューしてるので、当時の撮影現場が相当の修羅場だったことが分かります。ディック・ヨークが撮影をすっぽかしたりひどい状況。脚本家達もダーリンの出演するシーンを少なくしたりしてなんとか対応しますが、如何せん「奥さまは魔女」は魔女サマンサに振り回されるダーリンの図が根幹なわけです。かと言って、ダーリンを殺して、サマンサを別の男性とくっつけることもできないのは前述の通りですね。そこである妙案(苦肉の策)が出されるのです・・・

それが代役です。

なんとこの番組、ダーリン役を別の役者ディック・サージェントに置き換えてしまったのです! そして、顔も喋り方も全く異なる赤の他人が出てきてるのに、サマンサも普通に夫として応対するという世にも不思議な光景がTVモニター上に実現してしまったんですね(笑) これがシーズン6の途中で発生したそうですから、茶の間の驚きは想像がつきません。シーズン1から見ている熱心な視聴者にとっては特にw

以上がポッドキャストSitcom Deaths and Disappearancesの全内容です。こうして文字として読むと意外と面白いんだけど、実際聴くとツマラナイんですよね。なんでだろ。素材殺し感がありますね。

最後に、奥さまは魔女のダーリン役の二人の役者を比較するイメージで今回はお別れです。それぞれシーズン5とシーズン6からです。これからの時代はディープフェイク(deepfake)なんかの技術で、顔を置き換えるのが手軽に可能になるのかもしれませんね。役者が薬物中毒になっても一安心です(笑) それでは〜

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Dick York and Dick Sargent in Bewitched [Credit: ABC]