ドラマの中の英語

The Name of the Game Is Communication

イディオム「The Eagle Has Landed」をどう誤解していたか

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For All Mankind [Credit: Apple TV+]

私はこんなブログやってるので英語の先生的に思われる方もいるかも知れませんが、実は全然そんな事ないんですよね。人より海外ドラマのこと詳しく知ってて、ついでに英語字幕で見てたので、英語が人より詳しいってだけ。まあ、1万エピソードを英語字幕で見てるんですから、そりゃーなんらかの得るものはあるわけです。

そんな私なので、正直言うと、英語を結構間違えたり意味を誤解したりすることも多いんです。今回はそんな失敗エピソードの一つを紹介したいと思います。

お題は、この前初回Pilotの記事で説明なしに出してしまった「The Eagle has landed」。

自分がこのフレーズに出会ったのが、シットコムの金字塔ビッグバン★セオリーだったんです。

場面は、ハワード家に恋人のバーナデットがお泊りにやってきますが、ハワードの母が洗面所を独占して歯が磨けないと苦情を言うところ。ハワードは階下のトイレの中の母に向かってこう叫ぶんです:

ハワード: Ma, give up! Tonight's not your night!

The Big Bang Theory/Season 5/Episode 3

Maは母親のこと。「今晩は母さんの夜でない」とは少し奇妙な響きですが、これは英語にはよくある言い回し。要は「今日は出ないから諦めろ」ってわけ。つまりここから、ハワード母は便秘気味なのが分かりますね(笑)

そしてしばらくすると、ハワード母がこう叫ぶんです。

ハワード母: Ha! The Eagle has landed.

The Big Bang Theory/Season 5/Episode 3

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The Big Bang Theory [Credit: CBS]

ここのHa!は「それ見たことか!」って感じ。そして、問題のThe Eagle has landed.です。もちろん、ここでの意味は「ものが出た」んですね。二人の苦虫を噛み潰したような顔がそれを物語ってます(笑)

だからここだけ見たら、The Eagle has landed.の意味を「うんちする」と誤解しても仕方無いですよね。何故eagle(鷲)なのかは分かりませんが、それがちょうどland(着地)したんですから、なんとなくイメージは合ってる感じ・・・。そして当然のように、私はそのように理解してしまったわけです(笑) 辞書なんて全然見ないもので。

当然、そのうち「大をする」の意味で合わなくなる瞬間が訪れたんですけど、私が幸運だったのは、リアルでこの表現を使わなかったこと。これ使ってたら、絶対???って反応だったはずです(笑)

それでは、The Eagle has landed.の本当の意味は一体何でしょうか?

調べてみると、アポロ計画の月面着陸の時に生まれたフレーズなんだそうです。

アームストロング船長一行は月着陸船「イーグル」号に乗船して月面に降り立つわけですが、直前に色々トラブルに見舞われるんですね。世界中の人がどうなるのか、成功か失敗か固唾を飲んでテレビを見守っていると、アームストロング船長からようやく連絡が入るのです:

Houston, Tranquility Base here. The Eagle has landed.

つまり、このフレーズ内のThe Eagleは「イーグル」号のことで、それが月面の静かの海の基地に無事着陸したってこと。その瞬間、世界中で拍手喝采だったのは間違いないですね。後の話は皆さん知っての通り

ということは、このフレーズThe Eagle has landedのイディオム的な意味は、「困難に打ち克って偉業を成し遂げる」って感じですね。

だから、冒頭のビッグバン★セオリーに戻ると、ハワードの母親の状況にこのフレーズがピッタシなのですね! ずーっと格闘してて、それをようやく成し遂げたんですから。「イーグル」号には及ばないけど、それ相応の快挙なんです。なるほどー、これで全部辻褄が合いました! 「大をする」では決してないんです(笑)

さて、実は自分の場合、最初にビッグバン★セオリーでこのフレーズを聞いて誤解してから、それが訂正されるまで数年間を要してしまいました。ずーっと間違っていたんですね。

だから、分からないフレーズがあったらちゃんと辞書で調べるべき? それがこの話から得られる教訓でしょうか?

実は、自分は最近そうではないかもと思ってるんですよね。

間違っててもいいじゃん

って。だって、日本語のフレーズだって間違った使い方してる人いっぱいいますよね。でも、そこまで神経質になってる人っている? いないですよね。間違っても死ぬわけじゃない、次から直せばいいじゃんって。最低限言わんとすることが分かればいいのです。

でも、それが英語になった途端、みんな100%、完璧主義者を目指すんですね。それじゃあ最初の一言が出てくるわけがない。

この記事の途中で「幸いリアルでこの表現を使わなかった」と書きましたが、それも違うんです。考えを改めるべきなんです。恥は大いにかくべき。「大をする」の意味でThe Eagle has landedを使うべきだったのです!

だって、それを聞いた外国人の反応を皆さん想像してみてください。私がトイレに行って戻ってきて、スッキリした顔でこのセリフを言うんですよ、「The Eagle has landed」って。最初は頭の中???でしょうが、しばらくして大爆笑するはずです。なるほどなって(笑) ね、そしてその瞬間、私も自分が何か間違っていることに気づけるんです。

言語勉強ってそれでいいんじゃないでしょうか。こっちは言語学者を目指してるわけじゃないんだから。

最後は最近思ってることを書き散らしてまとまりがなくなりましたが、これは5年前の自分に実際言いたいことだったりもします(笑)

いずれにしても、当ブログでは、2020年皆さん一人ひとりが「The Eagle has landed」されることを祈ってますよ。それでは〜