今回紹介するイディオム的表現「That Ship Has Sailed, That Train Has Left the Station」は「機会は失われた、時既に遅し、もう元には戻せない」の意味
この表現は初見でも推測しやすいと思います。というのも、全然関係ない文脈で「船」だの「列車」だのがいきなり出てくるので、ああ比喩で言ってるんだなと気付くし、直前に通常「機会」が言及されているので、そのことを指していることは明白。それに、両者とも「行っちゃった」と言ってるのだから、「もう乗ることができない=機会が失われた」という印象もピッタシ一致している感じ。しかし、あまりによく海外ドラマで聞くので調べてみたら、一般的に広く使われている表現なのでした。
that ship has sailed - Wiktionary
思うんだけれど、「船」のほうが情緒があって昔からの表現って感じで好きですね。「列車」はしばらく待てば来てしまうイメージです。
いずれにせよ、海外ドラマの中での使われ方を見てみましょう。
That Ship Has Sailed 『ブレイキング・バッド』から ウォルターはメス作りビジネスで考えることがありすぎて頭がいっぱい。特に、自分がガスにとって用済みとなる不安を持ってます。そこで、ソウルの元へ出向き、不安をぶちまけるウォルター。その中で、妻のスカイラーが洗車ビジネスを買おうとしてると進行形で言ってから、that ship has sailedと完了形で完了してしまったと言い直します。船だけに、bon voyageも付けてますね。
ウォルター: And meanwhile, we're buying this stupid car wash. Oh, yeah. That ship has sailed, bon voyage. We are committed. We already told our family about it. And now Skyler, I'm sure she believes... She needs to believe that everything is neat and tidy.
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