You got to be kidding me!は悪い冗談と思える話を聞いた時に思わず口に出る表現です。「冗談だろ? 冗談は止めてくれ、冗談だと言ってくれ」という感じ。

今回はこのセリフを使うキャラとして海外ドラマ『コブラ会』に出てくるジョニーが居ますので、彼のセリフを紹介してどう使われるか学んでいきましょう。

と、その前に、この表現の使われ方をざっと見ておきます。

これはめっちゃ簡単。金曜日、仕事も終わってこれから帰ろうとしてるところに上司がやってきて、あなたにこう言うのです:

上司: ○○君、すまないが、今週土日も仕事出てくれんかね?

あなた: You got to be kidding me!

せっかく週末ゆっくり休もうと思ってたのに(予定が入っていた場合も)、急に休出しろと言われたら、「冗談でしょ」って思わず口に出ちゃいますよね? それがYou got to be kidding me!に隠れた気持ちなんです。そんな酷い仕打ちをできる上司がこの地球上にいるなんて信じたくないんです。それがこの表現なんですね。

ここで、文法的なことを見てみると、(have) got toは「〜に違いない」の意味。そして、kidは子どもじゃなくて、動詞で「からかう・かつぐ」の意味なので、進行形であることを考慮すると、「あなたは私をからかっているに違いない」というのが直訳ですね。つまり、相手の言動が信じられない・信じたくない→からかっているに違いない、そう思いたい、という理屈です。

以上を踏まえ、ジョニーのセリフを見てみましょう。直前にどんなことを言われた・されたのかも注目です。


次はジョニーが出勤途中にとある広告を見ての発言。ライバルのラルーソが経営するラルーソ・オートがまた新しい広告を展開しているのです。信じられないと言った表情でYou got to be kidding meとこぼすジョニーです。また、相手に直接何かされたわけじゃなく、ジョニーは広告を見ただけなのも注意点。冗談であって欲しいことが眼前に起こってる時にも使えるんですね。ちなみにこの広告、今見ると足が出てるんですね。芸が細かい(笑)

ジョニー: You got to be kidding me.

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次は、車を衝突され壊されたジョニーが、ラルーソ・オートを訪れた場面。社長兼ライバルのラルーソと久しぶりの再開ですが、なんとその娘が自分の車を破壊した張本人だったのが判明した瞬間に一言。

ジョニー: You got to be kidding me.

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最後は、ジョニーがラルーソの道場に乗り込むシーンから。何と自分の息子がライバルの元で修行しているのを知り激怒のジョニー。ジョニーがラルーソに殴りかかろうとすると、息子が間に入って父ジョニーに戦闘ポーズを取ります。ここのYou got to be kidding meには悲しさも混じっていて、単なる「冗談だろ」以上のニュアンスです。なんたって、自分の息子が立ち向かってくるのですから・・・

息子: If you want to fight him, you're gonna have to fight me first.

ジョニー: You got to be kidding me.

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最後に

今回はYou got to be kidding meという表現を『コブラ会』のジョニーで学びました。一つ分かることは、たとえ直接言われなくても、見たり聞いたりしただけでも冗談としか思えないことには使えるってことですね。

今回のジョニーはhaveを省略してましたが、You've got to be kidding meとhaveの省略've(/v/の音)が入ることもあるのでご注意を。

コブラ会見たことある人は、この記事の冒頭で「『コブラ会』のジョニーから学ぶ」と聞いた時、You got to be kidding me!と思ったことと思いますが、ここまで読んでもらえれば彼が適役だったのは分かるはず(笑) それでは〜