格言「A Cat Has Nine Lives」の意味

海外ドラマの中に出てくる格言で、これほどよく出てくるものは他にない、というくらいの「a cat has nine lives」。普通に訳せば「猫には9つ命がある」ですが、実際の意味は、なかなか死なない・くたばらないですね。多分辞書で引くと、

A cat has nine lives and a woman has nine cats’ lives.

というのが出て来ると思います。猫と女性はなかなか死なず執念深いとか。この後ろのwoman以降が省略された形で使われるのが日常会話ではもっぱら。「なかなかくたばらない、しぶとい」を面白おかしく言ってるんですね。

早速海外ドラマでの使用例を見ていきます。

『ブレイキング・バッド』

『ブレイキング・バッド』からはウォルターとジュニアが修理屋へガタの来た愛車の受け取りに来ます。修理屋のおじさんが、「直せるとは思ってなかったけど、愛車はなかなかくたばらなかった」と言います。ここで、your little darlingがウォルターの愛車ですね。このように主語が猫じゃなくても、格言を下敷きにして、「○○ has nine lives」でシブトイを意味できます。

修理屋: Gotta say, when you first brought her in, I had my doubts. But your little darling’s got nine lives.
『ブレイキング・バッド』で、ウォルターは修理に出した車を取りに来る
Breaking Bad [Credit: AMC]

『ウォーキング・デッド』

ウォーキング・デッドからはダリルとキャロルの別れの挨拶シーン。ダリルの「安全に」に対してキャロルは「Nine lives」。「簡単にはくたばらないわ」って意味ですね。こういうのは、格言を知ってないと理解できないセリフです。

ダリル: Stay safe.
キャロル: Nine lives, remember?
『ウォーキング・デッド』で、ガバナーの元へ向かうダリルに大丈夫と返事するキャロル
The Walking Dead [Credit: AMC]

『スーパー・ガール』

キャット(スーパーガールが働いているメディア企業の社長)がビルから落ちても死ななかったと言ってるシーン。「A cat has nine lives」ではなく「Cat has nine lives」と、ここのCatは固有名詞。つまり、猫つながりで、名前に掛けてるんですね(笑)

Cat has nine lives. She’s fine.
『スーパーガール』で、キャットがビルから落ちるが無事
Supergirl [Credit: CBS]

『ヴェロニカ・マーズ』

『ヴェロニカ・マーズ』からはヴェロニカとウォレスがローガンという男のことを話しているシーン。奴は猫だというウォレスに、ヴェロニカは使い物にならなくて自己中?と返します。ウォレスはそれに「nine lives」。つまり、なかなかくたばらないという意味で猫なんですね。

ウォレス: That guy’s like a cat.
ヴェロニカ: You mean useless and selfish?
ウォレス: I mean like nine lives.
『ヴェロニカ・マーズ』で、ローガンのことを話すヴェロニカとウォレス
Veronica Mars [Credit: Warner Bros.]

最後に

今回のことわざ「A cat has nine lives」は、猫やcatに似た名前に引っ掛けて使われることが多い印象。それ以外でも、生物・無生物含め、nine livesでなかなかくたばらないを意味するのに登場してます。自分だったら、映画『ダイハード』を踏まえて、

ジョン・マクレーン has nine lives.

と言いたいかな(笑)

nine livesと聞いたら、是非ともこの格言を思い出したいですね。多分、数字を変えてるパターンもあると思います。それでは〜