どんな単語にも付けること”可能”?!「接尾辞 -able / 〜可能な」
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接尾辞 -able
接尾辞-ableが可能の意味を追加するのは、もう皆さんお馴染みですよね。canの言い換えでbe able toを習ったときから、日本人的にはable=可能だったわけですし、そして、いざリアルな英語の世界に出てみれば、そこには数多くの接尾辞-ableが溢れているのですから。
例えば、predictableといえば「予想できる」。ストーリー展開が予想できてしまう時に使われますし、その否定形unpredictableも「予想できない」として映画などのレビューで頻出。アンビリーバボーことunbelievableなら「信じられない」、unstoppableなら「止められない」。勢いに乗っているんですね。unがつかないパターンでも、culpableなら「責められる、有罪にできる」。コンビニが廃棄した弁当をゴミ箱からくすねるのはculpableかどうか、なんて感じで使われます。
他にも、ありとあらゆる単語の後ろに-ableを付けることで可能性に言及できてしまうのが、この接尾辞の恐ろしいところ。
私は10月にあったテトリスの世界大会に当時熱狂してたんですけど(日本人が決勝まで行ったんです)、その実況中にburnableという表現が頻出してました。これはどういう意味でしょう? テトリスを可燃物の日に廃棄する? いえいえ、意味はなんと、テトリスの長い棒が来るまで来るピースを上部で消しながら待つこと(burn)が可能という意味だったのです(笑)
そんな接尾辞-ableで最近面白いと思ったものを以下2つ紹介します。
Punchable
まず最初はpunchable。意味はパンチ可能。でも、このままじゃ全く意味分かりませんよね。実はこの形容詞は人の顔について使われるんです。普通、人の顔をパンチすることなんて善良な市民ならできません。道端で赤の他人から私の顔をパンチしてと言われて、できる人は相当いないはず。でも、パンチしても良心の呵責を全く感じない顔、ムカつく顔というものもあるんです。ニヤついてたり、自信満々だったり、自分をイラつかせる顔。そういう顔や人物のことをpunchableと形容するのでした(笑) この語彙は、ほぼネット上でしか使われない気がします。
Hackable
次はハック可能のhackable。このhackは「叩き切る」の方の意味ではなく、「(正攻法でない方法で)うまくやる」の意。
この語彙は著名なコンピュータ科学者のPaul Grahamのエッセイに登場していて興味深く感じました。
彼はエッセイの中で、大学での試験について述べているんですけど、彼に言わせるとテストなんてものは全部hackable、つまり、その科目についての広範囲な知識がなくても要領よく点数は取れるものだと主張しているんです。教授が過去に出した試験問題を業者から買って傾向をみたり、あるいは同じ問題を幾度も再利用しているのを見つけてそれを暗記したりして。そういうテストのことをhackableと言ってるんです。そして、hackableなテストをhackして成績優秀で大学を卒業するのは、昔はそれでも良かったんだけど、これからの時代はそれじゃダメ、というようなことを議論しています。
これは結構いいところを突いていますね。hackして90点取った生徒と、hackせず70点しか取れなかった生徒。どっちがより優秀なのでしょうか?
TOEICなんかもある意味hackableですよね。コツを掴むと点数がぐんぐん上がる。でも、実際の英語自体がunhackableなのは肝に銘じておきたいですね(笑)
それでは〜
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