誰もいない浜辺のヤシの木に夕日が差す
Image by MustangJoe from Pixabay

The coast is clear」は軍隊かなんかの用語で、敵地に上陸する時に海岸に敵が誰もいない状態を指すみたいです。そこから派生して、日常会話で使われる時の意味は「邪魔者は居ない、やるなら今がチャンス」ということ。早速海外ドラマでの使われ方を見ていきましょう。

『ギルモア・ガールズ』のローリー

マックスとの結婚に怖気づいたローレライは娘のローリーと共に目的なく車の旅に出ます。日が暮れ田舎の旅館に一泊した二人は、その田舎の人達の好奇心の目に耐えられず部屋にこもりっきり。翌朝ローリーがお腹が空いた、今がチャンスかな?というと、ローレライはスケジュール表を取り出します。朝食の時間がちょうど終わって次の地元歴史話まで15分で、今がチャンスです。

ローリー: I have got to eat. You think the coast is clear downstairs?

ローレライ: Let's check the schedule. 'Early morning nature walk: 7:30, regional history talk: 8:15... ' We're in luck. Breakfast just ended.

Gilmore Girls/Season 2/Episode 4

ローリー: I have got to eat. You think the coast is clear downstairs?
『ギルモア・ガールズ』で、お腹が減った母子ローレライとローリーは宿の朝食をほかの滞在者と食べるかどうか悩む
Gilmore Girls [Credit: The WB]

『ブレイキング・バッド』のジェシー

殺したと思ったKrazy-8が生きていることがわかり、地下室に閉じ込めたウォルターとジェシー。地下からうめき声が聞こえますが、ウォルターは大丈夫とジェシーを安心させます。しかし、ジェシーはもし自分だったら、打ちのめされた振りをして邪魔者がいなくなったら武器になるものを探しに上がってくると不安になります。このイディオムはジェシーですら知ってる表現であることが分かります。ちなみに仮定法がif it was me と were でなく was ですね。

ジェシー: Yeah, but what... What if he's faking it? You know, like, if it was me, I'd be all faking being knocked out, yo. And then, when the coast is clear, I'd be up looking for weapons and shit. Ready to pounce.

Breaking Bad/Season 1/Episode 2

『パークス・アンド・レクレーション』のレズリー

トムとアンは職場の同僚にバレないように付き合い始めて数週間。アンはレズリーをトムのマンションに招待します。その理由は、トムのマンションのゴージャスさを見せたかったから。上から下まで黒一色の出で立ちで現れたレズリーは邪魔者は居ないか?とアンに聞きます。ここではトムのことですね。

レズリー: Is the coast clear?

アン: What are you wearing?

レズリー: My sneak-around clothes. Is he gone?

アン: Yeah, he's gone. Come in.

Parks and Recreation/Season 4/Episode 19

最後に

theが付かないパターンもありましたが、9割は付いてる印象。今回紹介したどの例でも特定の人々に見つかりたくないと言う状況ですね。