最近ニュースで見かけた語彙「mantle」「cave」「gaslight」
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最近ニュースで見かけて「これは」と思ったボキャブラリを紹介します。海外ドラマではあまり見かけない感じ。
Mantle / 責任
マントル。学生時代、地学の時間に習った地球内部にあるマントルです。これが「責任」として使われたので驚き。でも辞書を見ると、なんとこのmantle、外套の「マント」の意味もあるんです。あの怪人二十面相とかが着てそうなマントのことね(笑) 「ル」はどこ行ったw 多分、昔はマントを着ることが何かしらの責任者を表したんじゃないかな。それで、責任の意味が生じたんだと推測します。地殻のマントルから責任は遠すぎますが、マントからなら推測しやすいですね。
さて、このmantleが使われたのは、実は昨年のクリスマス前の、トランプと民主党リーダーが会見した際。米国政府のシャットダウンも視野に入れるという大統領に、「トランプ・シャットダウン」は止めろと民主側が挑発します。シャットダウンに自分の名前を付けられカチンと来た大統領は以下の発言。なんと「take the mantle」と責任を取ると明言してしまいました(笑) そして、現在はご存知のように、一ヶ月間シャットダウン継続中です。
トランプ大統領: I will be the one to shut it down. I’m not going to blame you for it…. I will take the mantle of shutting down.
Cave / 降参する
というわけで、民主党は国境の壁予算はびた一文出さない状況ですし、大統領は壁建設の予算が出ない限り政府機能をシャットダウンのスティールメイト状態なわけですね。ある意味、政府職員を人質に取った我慢比べという誰も得しないゲームをしている感じですけど、メディアの注目は、当然どっちが最初に折れるかです。大統領か、それとも民主党か。この時の「折れる・降参する」を表すのに向こうではcaveを使うんですね。面白い。いろんな記事やニュースクリップを見ましたが、全部動詞はcaveですね。ところで、caveって名詞で「洞窟」です。それがどうして「降参する」の意味なんでしょうか? 多分ですけど、洞窟と言えば崩れるから。そこから、屈する、圧力に負ける的な意味が出たんだと推測します。大きく外れてはいないはず。
以下の記事は、まさにこの意味でのCave。俺は屈しない。「洞窟無し」ではありませんね(笑) 屈するのcaveはcave inという句動詞でもよく使われます。
トランプ大統領: No Cave!
Gaslight / 人を正気でないと思い込ませる
最後は、今回自分が初めて知ったボキャブラリー。gaslight?? ガスの明かり?? 昔は街角にガス灯があったので、その灯りってことなんでしょうけど・・・。でも、これがなんで「人を正気でないと思い込ませる」という使い所が全くなさそうな動詞の意味なんでしょうか? 調べると、Wikipediaにそのまんまの記事がありました。
1940年代のGaslightっていう劇から来てるのだとか。劇のあらすじを読んだら、めっちゃ怖いww
最後の例はCNNの記事から。前回out-Giulianiで紹介したトランプ大統領の片腕の弁護士ジュリアーニ氏。メディアに露出しては手当たり次第いろんなことをまくし立てます。それをgaslightingと表現するCNN。米国民を正気でないと思い込ませようとしてるってわけ。つまり、彼の言動を聞いてるとこっちの頭がおかしくなちゃうってことですね。それほど彼の発言は理にかなっていないんです。
Rudy Giuliani is gaslighting on collusion
最後に
以上、最近見かけたボキャブラリーを紹介してみました。意外と知ってそうな単語でも、別の意味があるもんですね。gaslightなんて、結構ニュースに出てきますから。そういうところまで抑えられるようになると、英語勉強が俄然面白くなります。
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