戦隊モノの5人ヒーローのイラスト
いらすとや

格言「Never Meet Your Heroes」の意味

今回は「Never meet your heroes」という格言を見ていきたいと思うんですけど、皆さんこれってどんな意味だと思います? 以下の記事を読み進める前にちょっと考えてみて下さい。

夏休み真っ盛りということで、戦隊モノのヒーローが「○○園で僕と握手!」とか宣伝してるのに、逆に「君のヒーローに会うな」だなんて、なんか矛盾してますよね? だって子どもたちはヒーローに会いたいのに。

女性のスーパーヒーロー
Image by Janos Perian from Pixabay

実はここのyour heroesは、戦隊モノのヒーローとかスーパーヒーローの意味ではないんですね。あなたが長年遠くから尊敬してる人物といったイメージ。歌手とかでもいいかもしれません。そんな人物のイメージは月日を経るごとにあなたの中で膨らんでいきます。「清廉潔白で悪を見逃せない」だったり、「タバコを吸うなんてありえない」かもしれません。アイドルの場合には「汗はかかない」かもしれないし、「トイレに行くわけがない」かもしれません(笑) つまり、ファンのあなたを意気消沈させることは絶対しないという前提にいつの間にかなっているのです。そんなイメージを膨らましたまま実際会うとどうなるでしょうか? 髪には実際は白髪が混じってるかもしれないし、歯の間には昼に食べた焼きそばの青のりが付いているかもしれません。何かしらのdisappointment(落胆)が伴うのです。だって、相手は生身の人間ですからね。そして最終的には「会わなければよかった・・・」と後悔することになるのです。だからこの格言「never meet your heroes」は、そうならないように「会ってはダメ」と警告しているのですね。絶対後悔すると(笑)

never meet your heroes

高い評判を持つ人と知り合いになることを求めるのは賢くない、というのもしばしば、彼らは君の期待を裏切るからだ、そしてガッカリとなる。

It is unwise to seek personal acquaintance with people whom one has regarded with high esteem, as they often fail to fulfill one’s expectations, resulting in disappointment.

海外ドラマでの「Never Meet Your Heroes」

そこで、この格言が出てくる海外シットコムのシーンを2つ見てみましょう。

『ビッグバン★セオリー』から

プロトン教授に裏切られ意気消沈のシェルドン。そこで、この格言を取り上げてその意味を言います。結局彼らの本当の姿は見世物小屋に居る変質者でしかないとはひどい言いよう(笑) ここではdon’tになってますが同じ意味。

シェルドン: They say don’t meet your heroes. Don’t peek behind that curtain of fame and celebrity, because if you do, you’ll see them as they really are– degenerate carnival folk.
『ビッグバン★セオリー』で、シェルドンは裏切られたプロトン教授のことを悪く言う
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

『ブルックリン・ナイン-ナイン』から

署長はオーボエ奏者の大ファン。その奏者のオーボエが盗まれたのでボイルが捜査にあたります。しかし、窃盗は保険金目当ての自作自演であることが判明し落胆する署長。一緒に写真撮ったのに・・・。「Never meet your heroes」の格言の意味がようやく分かったとのこと。ここのchagrinedは残念だという意味のフランス語由来のちょっと高級なボキャブラリー。

署長: I know he’s guilty. I’m just chagrined. Deeply chagrined. I finally understand the old adage, “Never meet your heroes.”
『ブルックリン・ナイン-ナイン』で、署長はオーボエ奏者に騙される
Brooklyn Nine-Nine [Credit: Fox]

最後に

今回は格言「Never meet your heroes」を見てみました。結局はリアルで会うと落胆するから絶対会うなということですね。我々の頭の中で理想的な人物として存在させ続けておくのが一番なのかもしれません。戦隊モノのヒーローに会うなと言ってるわけではないので良かったです(笑)

自分はイディオムとかよりもこういった表現が好きなんですよね。考えさせられるというか。でも、あんまり登場しないんですよね。それが玉に瑕。それでは〜


アマゾンプライムの『ザ・ボーイズ』がまさに「Never Meet Your Heroes」↓