『名作刑事コロンボ』の「うちのカミさん」

自分の嫁さんをどう呼ぶかは、歴史が始まって以来男にとっての難問であり続けました。

ところで以前、往年の『名作刑事コロンボ』中の有名なセリフ「うちのカミさん」が出てくる場面を字幕ファイルから拾ってみたことがありました。

結局は「my wife」を訳したもので、英語のその素っ気なさとは裏腹に、日本語訳「うちのカミさん」の持つ味わい深さに痛く感動したのを覚えています。

日本語の持つ表現力の高さって素敵とかその時は思ってたんです。だって日本人的に「my wife」と比べると「うちのカミさん」に軍配を挙げざるを得ないじゃないですか。それぐらい素敵な訳で、翻訳者も「うちのカミさん」の訳を思いついた晩はいい酒が飲めたんじゃないかな?(笑)

「My Waifu」って?

さて最近、これに関連してすごいことに気付いてしまいました。時代を超えて、これと全く逆な状況が発生していたんです・・・

それが表題の「My Waifu」。と言っても、これ意味分かりませんよね? 

自分もそっち方面は疎いので知らなかったんですけど、redditなんかのネットのコメントでよく出てくるので調べたら、「Waifu」って日本語由来なんです。アニメ好きの人なんかが、好きなアニメのヒロイン等の2次元キャラを「俺の嫁」と言って愛でる現象は以前から観測されていたと思うんですけど、そのコンセプトを海外のアニオタさん達が逆輸入したわけです。「俺の嫁」なんだから、当然英語では「my wife」と翻訳されると思うでしょ? でも彼らは2次元の嫁に対しては「my waifu」としたんですね。日本語カタカナ「ワイフ」のローマ字表記ですね。これって日本語リスペクトだし、本物の「wife」とはちょっと違うという雰囲気が出ていて結構良い訳じゃない?(笑)

実際、Urban Dictionaryにも次のような説明がありました:

Waifu

A Waifu is the word for an anime character , which is your “Wife”. It also can be engrish , meaning pronounce Wife in japanese. The importenst thing in having a Waifu is to never have more than one. If you do so , your laifu is ruined.

「Waifu」とは君の「嫁」のアニメキャラに対する言葉だ。日本語での「wife」の発音であるengrishにもなる。「Waifu」を持つ上で重要な事は他の「Waifu」を持ってはならぬことだ。もし君が持つなら。君の「laifu(命)」は無いだろう。

東方アニメキャラ
Image by Vinson Tan ( 楊 祖 武 ) from Pixabay

さて、これを読んだ瞬間、私は雷に打たれたようなショックを受けます。だって、刑事コロンボの「うちのカミさん」とちょうど逆になっているんだもの(笑) 時代を超えて、「自分の妻」という概念で、英語→日本語と日本語→英語がちょうど対になってるんですよ:

刑事コロンボ

my wife –> うちのカミさん

アニオタ

俺の嫁 –> my Waifu

しかも、両者とも訳がこれ以外にはあり得ないってくらいピッタシ!

最後に

いやー、驚きました。もしかしたら、「Waifu」の訳を生み出した外国のアニオタの人たちは『刑事コロンボ』が念頭にあったかもしれません。そんなことないかw いずれにせよ、前述の日本語の表現力の高さ云々は撤回ですね。

結局は、言語云々じゃなく訳者の力量なのでした。それでは〜