「Pitchforks and Torches」の意味

先日、福原かれんが声優として出てると知ったアニメ『シーラとプリンセス戦士』を見ていたんですけど、その中で興味深いセリフを発見しました。

場面は敵であるアドーラをボウが匿った場面。見つからないように、廊下を見張るボウに、アドーラはブライト・ムーンの民衆がどのくらい自分を恐れているか確認します。すると、ボウの答えが「pitchforks and torches」だったのです(笑)

アドーラ: I’m guessing the people of Bright Moon’s gonna be a little less welcoming a Horde soldier than you led me to believe.

ボウ: Maybe a little.

アドーラ: How little?

ボウ: Think pitchforks and torches.
『シーラとプリンセス戦士』で、ボウはアドーラが見つかることを心配
She-Ra and the Princesses of Power [Credit: Netflix]

もちろん、ここで「pitchfork」は熊手のこと。干し草なんかをまとめるのに重宝する農家に一本はある農具ですね。

干し草と熊手
Photo by Friderike on Unsplash

そして「torch」は松明の意味。電気のない時代に夜明かりとして活用したものですね。

松明を持つ戦士
Image by William Adams from Pixabay

なお、イギリス英語で「torch」が懐中電灯を表すのは、英語教科書とかに出てくる有名な例かもしれません。

いずれにしても、『シーラとプリンセス戦士』に戻れば、アドーラの存在を群衆が知ったら「松明と熊手」を持って襲ってくると暗に言っているのでした(笑)

松明と熊手のお約束

個人的に、この状況って映画や海外ドラマで非常に馴染みがあるんですよね。中世や、近代でも田舎の村人なんかが、夜中に「松明と熊手」を持って集まり、犯罪者や怪物なんかを一致団結倒そうとするって(笑)

映画『シュレック』の冒頭がまさにこれですし、

『シュレック』で、村人が「松明と熊手」を持ってシュレックの元に向かう
Shrek [Credit: DreamWorks Pictures]

中世のファンタジー系のゲームでも、村人達の「松明と熊手」はありがちなシチュエーション。

そこで、このお約束を調べたら、ビンゴ! テレビのお約束集サイト TV Tropes⤴️に記事ができているじゃないですか。

以下、気になる箇所を訳してみると、

Torches and Pitchforks

Truth in Television, of course; in prior centuries where the vast majority of the people were living in the countryside and couldn’t necessarily afford more expensive weapons such as guns and swords, pitchforks (along with scythes and sickles) were inexpensive and quite versatile, and so it became a popular weapon to use in times of rebellion.

テレビの中の稀な真実。もちろん、前世紀は民衆の大部分は田舎に住んでいて、銃や剣などのより高価な武器を持つ必要はなかった。熊手は(大鎌と鎌と共に)安価で、多用途に使えた。それ故、反乱時に使う武器として人気になったのだ

ということで結局、村人らは兵士ではないので、手軽にアクセスできる武器が熊手だったってことでした。

辞書から落ち穂拾い

なお、Wiktionaryを「torch」で調べたら、例文が面白いことになってました:

torch

The mob of angry villagers carried torches and pitchforks to the vampire’s castle.

例文でもこのお約束が使われている(笑)

また、英辞郎では「torch-and-pitchfork」なんて形容詞が載ってますね:

torch-and-pitchfork

〔復讐 しようとして〕憤激して手に負えない群衆の
英辞郎

このお約束って形容詞にまでなってるのか(笑)

最後に

今回は海外の映画やテレビ番組で比較的よく見る「怒った群衆が松明と熊手を手にする」お約束を見てみました。彼らは農民なので、熊手が手持ちの武器だったのですね。

なお、日本なら武器は「鍬」なんでしょうかね? 刀は持ってない気がします。この辺を調べて、海外の状況と比較すると面白いかもしれませんね。それでは〜