f:id:insaneway:20190529213927p:plain:w120

法廷ドラマネタ第二弾は、弁護士の使い古された弁論テクニックについてです。あなたが犯罪現場で目撃したのは○○さんですか?と聞くのではなく、「あなたが犯罪現場で目撃した人はこの法廷に今居ますか?」とすることが非常に多い。居るなら指差して下さいって、一回の質問で済むところを回りくどくするのがあちらは好きみたい。このパターンは弁護士学校でそうしろと教えてるのかと言わんばかりの多さです。日本の法廷もそうなのか別に興味が湧きますが、まずは海外ドラマでどんな感じで使われているか見てみましょう。

『名探偵モンク』

金を奪って逃げた奴はこの法廷にいるかと証人のカールは尋ねられます。そして、あそこに居ると答えます。面白いのがtodayなんですよね。なんでnowでないのか、今ここにいるか?で良い気がするんですが。この辺りはネイティブでないと分からないニュアンスです。今日の法廷って意味なんでしょうけど・・・

検察: Karl, is the person that stabbed you at that rest stop, took your money and ran away in this courtroom today?

カール: Yes, sir. He's right there.

Monk/Season 4/Episode 16

『THE WIRE/ザ・ワイヤー』

photo array cardは警察が作る一人の容疑者と赤の他人5名が並んだ写真一覧。証人はその一覧からこの人を現場で見たと警察署で証言していました。ここでは、その現場に居た(と証言した)人がこの法廷に居るか聞かれています。日本語で書いていても回りくどいです・・・。それにしても、またtodayか。

検察: Mr. Gant, do you see the man you identified from that photo array card sitting in the courtroom today?

証人: He's right there.

The Wire/Season 1/Episode 1

『アメリカン・クライム・ストーリー』

OJシンプソン裁判では科学捜査官が証言台に立ち、DNAが偶然一致する確率などを説明します。そしてその一致する人がこの法廷にいるか? こちらも、todayです・・・

科学捜査官: That blood has a particular set of characteristics that could only occur approximately in one in 170 million individuals.

検察: One person in 170 million. Is that one person who matches all that DNA in this courtroom today?

科学捜査官: Yes, he is.

American Crime Story/Season 1/Episode 8

『NUMBERS 天才数学者の事件ファイル』

本記事下書き段階では上記3シーンの紹介で終わりだったのですが、todayじゃないパターンを探して探して、ようやく見つかった。right nowです。nowもありなんです。良かったー。次のNumb3rsでは裁判中の被告ではなく、裁判中に別の容疑者が浮上するパターンですね。

ロビン: Would you please identify that man?

デイビッド: Damian Lake.

ロビン: And is he in this courtroom right now?

Numb3rs/Season 5/Episode 15

最後に

同様のシーンはたくさんあると思いますから、法廷の尋問シーンは注目してみて下さい。でも、たまには別のアプローチも見てみたいのは自分だけ?(笑)