君の沈黙は…「Speak Volumes」で「多くを物語る」を意味
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volumeと聞くと、スピーカーの音量だったり、科学の世界では体積を意味しますし、書籍の巻なんてのも表します。百科事典なんか数十巻から成ってたりしますからね。そのためかどうか分かりませんが、多量・たくさんという意味も別に持っているようです。この辺は日本人にはなかなかわからない発想です。ボリュームと聞いても、多いというニュアンスは全然なく、ニュートラルな感じしかしません。
そんな多量という意味で使われるのが、表題の表現 speak volumes です。多量という意味があると知らないと、なかなか意味が取りにくいです。そして、この表現を使った定番フレーズが Your silence speaks volumes. です。君の沈黙が多くを物語る、なんか格好いいですね。沈黙してるのに物語ってしまうという・・・。それでは、海外ドラマでの使われ方を見てみたいと思います。
『ビッグバン★セオリー』から
カメラに写した方程式を解くスマホアプリを作り出し大儲けしようとするいつものメンバー。しかし、シェルドンがプロジェクトの主導権を握ろうとしたため、レナードはシェルドンをプロジェクトから追放します。翌朝起きてみると、シェルドンがアプリの設計改良を一人で済ましてしまっています。昨晩エルフがやってくれたみたい、とはシェルドン。しかし、レナードはこのアプリ改善を拒否。自分のやり方でやるとします。これにシェルドンは、that speaks volumesと言って、ケンカ別れです。
シェルドン: I think you'll be pleased with what the elves were up to last night.
レナード: But I fired you.
シェルドン: Oh, I know. I'm now an independent contractor.
レナード: No, you are now nothing. You have no connection to this project whatsoever.
シェルドン: But I made it better.
レナード: I don't want it better. I want it my way.
シェルドン: Well, that speaks volumes, doesn't it?
The Big Bang Theory/Season 4/Episode 12
NYボンビー・ガール
カップケーキビジネスの件でマーサに会いに行くマックスとキャロライン。キャロラインはエレベータボーイに自分がしているネックレス取ったほうが良いか尋ねます。沈黙から取ったほうが良いと判断します。
キャロライン: Hi, excuse me. Two questions. Which floor is Martha Stewart on? And should I lose this necklace? Well, your silence speaks volumes.
2 Broke Girls/Season 2/Episode 2
『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』から
speak volumesは探偵物と相性がいい感じですね。探偵は並外れた観察力で何かを推理しますが、ネタバレする際にこの表現が使われることが多い。次のシーンでは、ベルの恋人の話をしてる最中、その恋人について推理してしまうホームズ。さらには、歩き方から絶頂のヒストリーが分かるとまで言うホームズでした。ここで、gaitは足取りという意味。
ホームズ: It's quite obvious it's a he and an ex-lover. You go out of your way to avoid gender every time you talk about him and you avert your gaze every time you say "friend." As to how I know it's not a current lover, your walk speaks volumes.
ベル: My walk?
ホームズ: Study in Belgium showed that a woman's recent orgasmic history can be discerned from her gait. Yours would indicate it's been a while.
Elementary/Season 1/Episode 2
最後に
こういう表現は、無生物語が主語にもってこいですね。定番表現の your silence speaks volumes もそうですし、Elementaryでは歩き方が物語ってしまってました。ポーカーなんかのギャンブルでも、何か癖が出て、それが雄弁に物語ってしまうことはよくありがちなシチュエーションですね。それに関連した表現tellについて昔記事を書きましたので、そちらもどうぞ。
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