『A Way with Words』のStereotypeネタ

英語に関するポッドキャスト『A Way with Words』を聞いていたら、 ステレオタイプ(Stereotype)の語源の話⤴️ があって興味深かったで紹介です。

ステレオタイプ」は既に日本語にも取り込まれているけど、固定化された考えの意味。例えば、日本人海外旅行客は眼鏡を掛けてカメラを首からぶら下げて旅行添乗員に率いられているし、アジア人は歯が出ていて車の運転が荒い。黒人はみんなアスリートで、ブロンド女性はおバカちゃん。全部ステレオタイプの典型例ですよね(笑) こんな感じで、ステレオタイプと人種差別は結構背中合わせですね。

Urban Dictionaryの典型的ステレオタイプの例

なお、Urban DictionaryのStereotypeの項目に、典型的なステレオタイプが列挙されていたので紹介:

stereotype

  1. 全ての白人女性は平坦なお尻
  2. 全てのユダヤ人はがめつい
  3. 全ての黒人は福祉に関し怠惰、そして出産前の結婚を信じていない
  4. 全てのアジア人は数学が得意
  5. 全てのアラブ人は怒りをすぐ爆発させる
  6. 全ての黒人男性のイチモツは象のようにでかい
  7. 全ての白人男性のイチモツはリスサイズ
  8. 全ての黒人はチキンとスイカを欲する
  9. 全ての黒人は敵意を持ち、すぐに君の尻に銃弾をブチ込む
  10. メキシコ人は小さな車に詰め込んで乗るのが好き
  11. 全ての白人は無職で他人が出世すると怒りだす
  12. 全てのアジア人は米が好きで、運転がのろい
  13. 全てのアイルランド人は酔って芋を食べる

どうでしょう? 納得するかな?

いずれにしても、このように、一部の人物がやることを全体に適用するのが典型的なステレオタイプと、この執筆者は主張しています。

『GLOW』でのステレオタイプ

海外ドラマ『GLOW』では、女子プロの役作りで、アーチーの外見がアラブなので、テロリストとステレオタイプしていましたっけ(笑)

バッシュ: Terrorist or genie or some sort of other evil Arab.
アーチー: You mean stereotypes.
『GLOW』で、バッシュはアーチーのキャラをステレオタイプで決める
GLOW [Credit: Netflix]

ステレオタイプの語源

そのステレオタイプの語源が、ポッドキャストによると、印刷で使う文字などが彫り込まれた金属板なんだそうです。出版物の大量生産で使うんですね。そこから転じて、いつでも同じということで、固定概念・ステレオタイプとなったのでした。ここのステレオとは金属板のステロ版、タイプとは印刷の活字のことだったんです。

プリント版で印刷
Image by Hans Lee from Pixabay

更に番組では、フランス語の「cliché(クリシェ)」も元は同じ金属板の意味だったとか紹介されていました。自分はこの事実にびっくり。こういった異なる言語間で同じ発想を見つけられるのが、言語勉強の面白いところ。

それでは、日本語には同じ発想は無いのか? と考え、調べたら、これが実はあったんです。それは・・・

紋切り型

それに沿って切り抜けば決まった紋様が出現する型です。詳しくは、「紋切り型」でイメージ検索してもらえれば、一発で分かります。 今はもう廃れたけど、昔は家紋とか大事だったから、同じものを何回も生産するため、型を作ったんでしょうね。それが今では、決まりきったことを表すようになってます。ステレオタイプと全く同じ発想ですね。他にも直喩ですけど、「判で押したように」とか「金太郎飴のように」等類似の表現は数多くあります。

こういう発見は、英語のテストなんかには全く関係ないし、他の誰かがすでに言及しているとは思うんですけど、自力で見つけられるとその日一日本当にハッピーになってしまいます。

それでは〜


アジア人のステレオタイプ↓