Bird? Stone? 英語版「一石二鳥」が非常に紛らわしい件で調査
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英語版「一石二鳥」の問題
「一石二鳥」は英語でも日本語でも「一つの石で二羽の鳥を仕留める」という全く同じ意味になっている、ある意味奇跡的な表現です。こうなると、日本語・英語以外の言語でも同じか気になりますが、それはまた別の話。
この全く同じ思想の「一石二鳥」ですけど、知らないとどうやって英語で表現したらいいかチンプンカンプンになりがち。知らない方は、実際英語でどう言うか考えてみてください。絶対難しいはずです(笑) 自分も覚えるまで「アレなんだったっけ?」といつも混乱してました。というのも問題は、英語では主語が必要なんですけど、「一石二鳥」の場合何を主語にしていいのかが分からないんです。例えば、
One stone kills two birds?
なんかおかしい・・・主語を無くすため受け身にして
Two birds are killed with one stone?
これもなんか違う気がする・・・と言う感じで自分は混乱してました。
結局、辞書を引くと 「kill two birds with one stone」と主語が空欄で紹介されてたんです。
海外ドラマでの「一石二鳥」
実際、海外ドラマの中でも、辞書掲載の「kill two birds with one stone」が踏まえられているのが分かります。以下具体例を見ていきます。
『glee/グリー』の例
フィンはスーに意地悪され、講堂がリハーサルで使えません。そこで機転を利かせて、ミュージカルの練習をガレージで行うことにします。楽曲が「Grease」ということもあり、リハーサル場所も確保、実際の車を使って練習できると「一石二鳥」です。ここは「Kill two birds with one stone」と、主語のない辞書通りの使い方です。
逆に、主語を明確にして、誰が「一石二鳥」をするか述べるパターンもありますね。
次も『glee/グリー』で、カートは宿題に出されたホイットニーの楽曲がNYADAのオーディションでも使えると、「I could kill two birds with one stone」で言います。
『グッド・プレイス』の例
しかし調べてみると、「一石二鳥」は他の表現方法もあるようなんです。それが動詞「kill」を抜いたパターン。
以下のシーンでは、エレノアがタハニを裏切る(throw someone under the bus)ことで、現状の問題解決と、厄介者タハニとおさらばできるという「一石二鳥」シナリオを考えます。このことを「classic」言ってますね(笑)
『マーベラス・ミセス・メイゼル』の例
更には、もっと過激に前置詞「with」まで抜いたパターンもありました。
ミッジがギャラリーでデートのシーン。ライバルが絵画を買えないことに機嫌がいい男に「ほくそ笑む(gloat)んでしょ」とミッジ。男は、「バーの横でほくそ笑むから一石二鳥」と言います。つまり、ついでにお酒を取ってこれるというわけです。これなんて、日本語と語順が逆で二鳥一石ですけど、簡潔で覚えやすいんじゃないかな。まさに四字熟語って感じ(笑)
男: But I’m going to gloat by the bar, so two birds, one stone.
『キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き』の例
ちなみに、「一石三鳥」も当然のようにありましたのでご安心を。ここまでこの記事を読んできた方なら、語順がどうなるかは予想が付きますね。
Do you think it’ll matter that we still have a day left? Or will it be like a “three birds with one stone” thing?
最後に
というわけで、今回は四字熟語「一石二鳥」の英語表現が紛らわしいということで、 4パターンを海外番組の実例で調べて見てみました。
- kill two birds with one stone
- S kill two birds with one stone
- two birds with one stone
- two birds one stone
いずれにしても、「kill two birds with one stone」が基本になってますね。なお、調査の感じだと、これら以外にはなさそうです。
また、なぜかミュージカルドラマ『glee/グリー』でよく使われている表現なのも分かって興味深かったです、単に、脚本家の好みってだけでしょうけれど。
それでは〜
「Bird」を使った表現↓
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