風になびくアメリカ国旗
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「USA! USA!」連呼

このブログで取り上げる海外ドラマは9割以上がアメドラなんですけど、そんなアメドラ特有のシーンに、表題の「USA! USA!」と群衆(mob)が連呼(chant)するシーンがあります。赤の他人同士なのに、何かのきっかけでUSAのシュプレヒコールを上げ始めるんです。これって日本ではあまりないシチュエーションです。ま、これをもって、愛国心Blah Blah, Yada Yada言うつもりは全く無いんですけどね。単に現象に興味あるだけで。

日本でもある?

昔の話ですが、初日の出を拝みに行った時に、太陽が顔を出した瞬間集まった観衆が万歳三唱するのはありましたね。でも自然発生的じゃなく、毎年来てる感じの地元のおじさんが主導してましたけど(笑) 三回だけじゃなく結構繰り返していたので、あれなんかは上記「USA! USA!」に近いのかもしれません。

というか、そもそも「日本」って単語は音的にchantしにくいですよね(笑) 「に・ほん」でも「にっ・ぽん」でも「じゃ・ぱん」でもなんかリズムに乗れない。「にっぽん、ちゃちゃちゃ」みたいに何か後ろに付けないと乗れない気がします。もしや、○・○・○のパターンがchantしやすいとか理論があるのでしょうかね? 日本はまだマシで、長い国名で略せない場合は、chantすらままならないのかもしれません。

海外ドラマでの「USA! USA!」連呼

閑話休題。そんなことを考えていたら、海外ドラマでどんな時に「USA! USA!」の連呼が起こるか気になってきました。まあ、ある程度想像はできるんですけど(笑) 手元に英語字幕ファイルがあるので、ちょっと検索してみましょう。

GLOW

80年代女子プロを描いた『GLOW』のUSA!連呼シーン。アメリカ代表リバティー・ベル対ソビエト代表ゾーヤ・ザ・デストロイヤのレスリングシーンから。全身アメリカ国旗のコスチュームに身を包むリバティー・ベルが攻勢に回ると観客は総立ち。USA! USA!の連呼です。ちなみに、その後のリバティー・ベルのセリフも秀逸です。「自由」をどう綴るか聞いて、U・S・Aラリアットでゾーヤを仕留めます(笑) これなんかは、単純な正義アメリカ vs. 悪ソビエトという勧善懲悪の構図ですね。

観客: USA! USA!
リバティー・ベル: One quick question. How do you spell “freedom”? U… S… A!
『GLOW』で、リバティー・ベルは「USA」でゾーヤを仕留める
GLOW [Credit: Netflix]

グッド・プレイス

お次は『グッド・プレイス』。ジェイソンは妻と別れる必要がなくなり喜びます。それをUSA!で表現。この場所はUSAでもないし(グッド・プレイス)、周りの人物もいろいろな国出身なので、ここで敢えてUSAを連呼する意味はないんですけど、ジェイソンの「困難を切り抜ける=正義は勝つ=USA連呼」という単純さを表現していますね(笑)

ジェイソン: I get to stay with my wife forever! We did it, Eleanor! USA! USA! USA!
『グッド・プレイス』で、ジェイソンはUSA! USA!と連呼する
The Good Place [Credit: NBC]

最後に

さて、海外ドラマ内でUSA!連呼がされているシーンをかなり詳しく調べてみたんですけど、結局上記2パターンしかないみたいですね。スポーツなんかの国際試合で自国アメリカを応援する際のUSA!連呼と、単純な人物(通常男)が困難に打ち勝ちハッピーエンドを迎えたらUSA!連呼。後者は、その本人しかUSAをchantしないので、そこが滑稽になり笑いにつながるパターンです。例えると、TOEICの試験を受けて、試験結果が返ってきて、点数が目標の700点を超えてるからUSA!連呼する感じでしょうか?(笑) うーん、その場合はUSA連呼していいかもしれませんね(笑) それでは〜

(追記:) このUSA連呼ですが、インターネットでアメリカへの皮肉としてよく使われますね。

何も考えずにアメリカ礼賛するって感じです。

以下は、redditから。新型コロナウィルスの新規患者数でアメリカがブラジルを上回ったスレッドにUSA!連呼がありました。これなんかは完全に自虐ですね。

The world passes 200,000 COVID-19 cases in one day for the first time : Coronavirus

USA! USA! USA!