英語の「Sensei」

Sensei(先生)」は既に英語化されてる日本語ですよね。この週末、コレに関して面白い気付きがあったので紹介です。

『コブラ会』の「Sensei」

このSenseiは、最近ではネトフリに移った『コブラ会』で頻繁に使われています。

例えば以下のシーンは、ジョニーがミゲルにカラテを教えることを決意するエピソード1の有名な場面。いろいろなトレイラーで使われています。そこではteacherを否定して、senseiになるとしていますね(笑)

ミゲル: You’re gonna be my karate teacher?
ジョニー: No. I’m gonna be your sensei.
『コブラ会』で、ジョニーはミゲルのセンセイになる
Cobra Kai [Credit: YouTube Premium]

『SUITS/スーツ』の「Sensei」

他の海外ドラマでも「sensei」はよく登場しますね。基本的にはマーシャルアーツの師匠を指して使われますが、以下の『SUITS/スーツ』の場面では、ハーヴィーを「sensei」と呼んでアドバイスを貰おうとするマイクです。

マイク: Uh, listen, Harvey, about…
ハーヴィー: I don’t give advice.
マイク: Okay. Please, sensei?
『SUITS/スーツ』で、ハーヴィーをセンセイと呼ぶマイク
Suits [Credit: USA Network]

でも、基本的には英語の「sensei」はカラテ等の師を指すことがほとんどなので、日本語の持つ先生の意味より範囲は狭い感じです。

さて、これだけならなんの変哲もない記事ですが、以下のパートが最近気づいた点。

上で紹介した場面は単独でsenseiと使っているので分かりませんが、実はこのsenseiは人の名前の前にくっつくんですね。

『コブラ会』の例

以下の『コブラ会』のシーンは、弟子の指導をクリースに任せるジョニーのシーン。お互いsensei言ってますね。そして、senseiの付く場所は名前の前。

ジョニー: Sensei Kreese, you wanna take this one?
クリース: Certainly, Sensei Lawrence.
『コブラ会』で、弟子の指導をクリースに任せるジョニー
Cobra Kai [Credit: YouTube Premium]

「Sensei」の付く位置

日本語では「○○先生」という言い方が普通です。それなのに英語だと付く位置が前で「Sensei ○○」ちょっとおもしろくない? 自分はこれに気づいてちょっと驚いてしまいました。

でも、これをよく考えてみれば当たり前の話なんですよね。Mr.やDr.なんかの敬称と同じに使われているってだけ。だから名前の前。

でもさ、英語を勉強し始めたときってMr.がなんで名前の前に付くか?なんて疑問は全く思わないわけです。そういうものとして覚えるしかないので、疑問に思う余地がないんですね。それが、日本語に存在する「先生(sensei)」を通すと、日本語の「先生」という比較対象が出てくるので、そのポジションに疑いを持つことができる。

こういう英語と日本語の小さな違いって、普段意識しないだけで色んな所にあるんだなと、この週末「sensei」の位置問題を通して気づいたのでした。

ちなみに、辞書を紐解くと、

「ブラウン先生」と言う場合Teacher Brownとしない

ウィズダム英和辞典

とあって、「Sensei Lawrence」って言い方はありなのか?とまた新たな疑問が湧いてきてしまいました(笑) まあ、この説明の裏を返せば、Senseiは敬称として受け取られているってことでしょうけど。

それでは、また〜