大学時代、デカルトにハマる

昔、私は理系でありながら哲学的なことに興味を持っていて、大学時代はデカルトが大好きだったんです。大数学者でありながらにして大哲学者。大谷選手よりずっと前の二刀流(笑) だから、図書館にある「デカルト」と名前の付く本を片っ端に借りたりしてました。

そんな本の中で、ひときわユニークだったのが『快傑デカルト』なる本。この本、デカルトの生涯を小説仕立てで描いているんですけど、訳も物語もものすごく気に入ってしまって、大学時代何度も読み直した記憶があります。当時借りてたのは多分私だけだったと思う(笑) 今では絶版なので、古本屋等で見掛けたら購入しておくと価値が出るかもしれません。私は・・・残念ながら購入はしなかったのです。何故買わなかった>俺。この本のカバーは面白く、デカルトの腰に下げる剣がイチモツになってるというブラックさです。

ディミトリ ダヴィデンコ: 工作舎

我思う、ゆえに我あり

そんなデカルトの有名な哲学的命題が「我思う、ゆえに我あり」。これは日本人ならみんな知ってると思うけど、どうかな?

ただ、当時の私はデカルト好きが高じてか、「我思う、ゆえに我あり」のドイツ語版「イッヒ デンケ アルゾ ビン イッヒ」も覚え、更にはラテン語「コギト エルゴ スム」まで暗記しちゃったのです。覚えても意味ないのにね。若いときってのは、好きなものには利害関係無く、無限の努力を突っ込めるものなんですよ(笑) 未だに覚えているんだから、当時相当努力したんだと思う。

20年後海外ドラマにハマる

さて、そんな私は、20年経って海外ドラマ視聴にハマるんですが、途中から英語字幕で視聴しだしたんですね。その辺の経緯は「海外ドラマを英語字幕で見始めた理由」という記事に書いてあります。

すると、英語力向上が目的ではなかったのに、海外ドラマ内で使われるいろんな語彙やテンプレフレーズがだんだんと身についていったんです。

そんな語彙の中で、当初好きだったのが「ergo」なんです。これは大好きなシットコムの『ビッグバン★セオリー』でよく出てきたんです:

シェルドン: It couldn’t have been a team meeting. I’m on the team and I wasn’t there. Ergo, the team did not meet.
『ビッグバン★セオリー』で、クイズのメンバーからシェルドンを外すレナード
The Big Bang Theory [Credit: CBS]
レナード: Okay, I’m going to make this very simple for you. You are not in this relationship. I am. Ergo, you have no say in anything that happens between me and stephanie.
『ビッグバン★セオリー』で、レナードとステファニーの恋愛に口出しをするシェルドン
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

上記例でergoは全て三段論法的な結論を導くのに使われていますね。実際、辞書を引けば:

ergo

それ故。

Consequently, therefore, or thus.

となっています。

好きな番組の好きなキャラが使っているのだから、それ故、私は「ergo」を使うんですね。しかも、英検1級の本番ライティングで(笑) ergoは実はラテン語なのですが、落ちなかったところをみると、なんら問題なかったのかもしれません・・・

ergo

語源

中英語「ergo」から、ラテン語「ergo」から。

Etymology

From Middle English ergo, from Latin ergo.

雷に打たれるほどの衝撃

さて、英検1級も無事合格して、それからも海外ドラマを見続けまくっていたんですけど、数年経ったある日、不意に天啓が訪れたのです。

ergoって既に知ってたじゃん!って

なんてことはない、大学時代に暗記した「我思う故に我あり」のラテン語「コギト エルゴ スム(Cogito, ergo sum)」のエルゴ(ergo)なんですよ、これ。

なるほど、「Cogito、故にsum」ってことだったのか。

自分は大学時代は音だけで覚えたので、実際のラテン語の綴りは知っていなかったんですね。それが巡り巡って、20年後に海外ドラマで知らぬ間に再開していたのです(笑)

最後に

英語学習って本当に不思議なめぐり合わせがたくさんあって、connect the dotsの毎日だったりしますね。自分の意識しないところで点と点がつながっていたりすることもしばしば。

そんなことをこのブログではシェアしていきたいですね。それでは〜