ウクライナがやばい件

ロシアのウクライナ侵攻に反対する人々
Image by Hubert de Thé from Pixabay

ウクライナへのロシアの侵攻状況がここのところ毎日のように報道されて、そろそろ一ヶ月経つのかな。世間では、すわ第三次世界大戦だとか、世界は核兵器の炎に包まれるとかかまびすしいですけど、あれほどの脅威だった新型コロナウィルスのニュースなんてどこかに行ってしまった今日この頃です。

自分はこの話題を英語で掲示板やYouTubeで毎日追っかけているのですが、日本の報道と全く違うところが垣間見えて非常に面白いですね。スネーク島で有名になった「Russian warship, go fuck yourself」は今やミームの仲間入りだし、「special military operation」「denazify」なんかも世界では揶揄されています。

そんなウクライナ(ちなみに、英語での発音はユークレイン)のニュースを英語で読んで聞いていたら、面白いことを発見しました。

ウクライナの首都は日本語では「キエフ」。でも海外では・・・

それが、ウクライナの首都の呼称問題なんです。あの、ロシア軍が足止めを食らってる防衛ライン最前線。

日本のマスコミでは、以下のようにNHKでもキエフと言っているので、「キエフ」が日本での正式な呼び名なんでしょうか。

でも、海外の報道・ニュースを聞いていると、「キーフ」と聞こえるんです。単なる英語上での発音の違いと当初は捨てておいたんですけど、稀にですが、なんと英語で「キエフ」と発音されるパターンもあることにすぐ気づきました。あれ?日本と同じじゃん。

それで調べてみると、ウクライナの首都は英語で綴りが2パターンあるんですね:

Kyiv(ウクライナでの呼び名、キーフ)

Kiev(ロシアでの呼び名、キエフ)

()で注意書きしたように、どこの国での呼称かで2通りに分かれてるんです。

つまり、日本ではロシアでの呼び名を報道で使っているわけですね。

これを日本で例えれば、日本国内では首都を「トウキョウ」と言っているのに、アメリカでは「トキオ」と呼んでいるから、海外の東京に関する報道で呼称が一律「トキオ」になってしまうようなものですね。

しかもトキオの例と違って、今回は最悪なことに、ロシアがウクライナに侵攻しているんです。戦争始めたんです。それなのに、ロシアでの呼称をわざわざ報道で用いるのはウクライナの独立性を全く認めていない感じだし、なによりロシアに肩入れしている風に捉えることができちゃう。それで、このウクライナの首都の呼称問題は、当初から海外で脚光を浴びているのでした。

Redditでのkyiv_not_kiev_botボット

それで、海外大手掲示板のRedditなんかでは、ロシアでの呼称「Kiev」が使われると他のユーザから以下のように注意が入ったり、

-キエフへのヘリコプターでの空からの攻撃は図々しすぎるよ。

-キーフだって。キエフはロシアの犬が付けた名前だぜ。

-helicopter air assault on Kiev is audacious.

-Kyiv. Kiev was the name given by Russian dogs

更には、最近まではボット(kyiv_not_kiev_bot)が常駐し、以下のコメントでアドバイスするようになってました(笑):

ウクライナは彼らの首都がKiev(ロシア語の名前から由来)の代わりに、Kyiv(/ki:v/、キーフ、ウクライナ語のКиївから由来)と呼ばれることを求めているんだ。

「KyivNotKiev」キャンペーンは、より広範な「ウクライナの呼称を正しく」キャンペーンの一つで、キーフだけじゃなく、英語名がロシア語から由来してる他のウクライナの都市の名称を変更することを求めるものなんだ。

Ukraine asks that their capital be called Kyiv (/ki:v/ KEEV) (derived from the Ukrainian language name Київ) instead of Kiev (derived from the Russian language name).

The “KyivNotKiev” campaign is part of the broader “CorrectUA” campaign, which advocates a change of name in English; not only for Kyiv, but also for other Ukrainian cities whose English names are derived from Russian as well.

Kievと書き込みがある度にこのボットがコメントするので結構うざかったのですが、最近は止まっているみたいです(笑)

Google Trendでの Kyiv vs. Kiev

なお、Google TrendでWeb検索の時系列を見てみると、ウクライナの首都の名称はロシアが侵攻し始めると即人々の話題に乗りますが、当初からウクライナ寄りのKyivが主流になっているのが分かります。

Google TrendでのKyiv vs Kiev(アメリカ国内)の比較図(60日間)
Google TrendでのKyiv vs Kiev(アメリカ国内)の比較図(60日間)

実際、ロシア軍がウクライナに侵攻を開始する直前の緊迫した情勢を蜘蛛のジェームスがリポートするCNNの画面 でも、首都は既に「Kyiv」の表記になってました。この辺は、欧米は抜かり無いなあと思います。

Kyiv on CNN
Kyiv on CNN

最後に

今回はウクライナの首都の呼称「キエフ」と「キーフ」の違いについて見てみました。結局は、現地ウクライナでの呼び方を尊重する「キーフ」か、侵攻しているロシアでの呼び方の「キエフ」かの違いですね。

でも、そこには、単なる呼び方という発音の枠を超えた、ウクライナの独立性を尊重するかどうかという意味も加味して海外では捉えられてしまうみたいです。

まあ、国会でゼレンスキー大統領が演説したくらいですから、日本でも呼び名「キーフ」が主流になっても良いのかもしれませんね。それでは〜

追記

なんと、日本でも呼称が「キーウ」になったようです。/ki:v/(KEEV)が発音だから、カタカナで書くとキーヴ、キーウ、キーフあたりなんでしょうね。この記事では当初聞こえた通りのキーフのままにしておきます。


ウクライナの国の英語名もややこしい・・・↓