鼻血はグロい(黒い)

超能力者が能力を使った後鼻血を出さなければならなくなったのはいつの頃からなんでしょうか? 個人的にこの設定すごく嫌いなんですよね。よりによって鼻血、グロすぎる・・・。だから、Netflixの『ストレンジャー・シングス』なんかもう一周する気が起きない。

『ストレンジャー・シングス』で、イレブンが能力を発動し鼻血を出す
Stranger Things [Credit: Netflix]

アニメの『時をかける少女』が毎回タイムリープする度に鼻血出してたら嫌だと思うんですけど、どうでしょう? でも、「気軽に無制限に超能力が使えてしまうのも興ざめ」というのは分かる気がします。だって、能力出すのに苦悶したり、力を込めて血管浮き出て欲しいし。そして何より、簡単すぎると「超能力発動が間に合うかどうか??」という間一髪のサスペンスもなくなる。だから、アニメ「時かけ」(落語みたいw)では、大ジャンプしないといけないし、あと使用回数もちゃんと腕に表示される。うむ、分かるやつだ。しかし、海外ドラマ・映画ではそんな親切設定はあるはずもなく・・・。

超能力者が鼻血を出すお約束の起源

と、おしゃべりはこの辺にして(笑)、この「超能力者が能力発動時に鼻血を出す」お約束の起源を調べたところ、TV Tropes(テレビお約束集)にそのまんまの記事がありました:

Psychic Nosebleed

このお約束の初期の一例は、スティーヴン・キングの『ファイアスターター』の映像化作品だ。その中で、原作中の「少量の脳出血」というのを鼻血として演出している。しかし、実際最初の表現は、映画『スキャナーズ』に見られる。この作品は前者より数年前に上映された。

An early example of the trope was the film adaptation of Stephen King’s Firestarter, where it was used in place of the original book’s far-less-visible “tiny cerebral hemorrhages”. However the first actual depiction can be found in the film Scanners, which came out a few years prior.

ということで、正解は『スキャナーズ』という作品らしいです。1980年作品。古っ。見たことないなー。

Avco Embassy Pictures Corp: 監督:デヴィッド・クローネンバーグ、出演:スティーヴン・ラック, マイケル・アイアンサイド

アニメにおける性的興奮で鼻血のお約束

ちなみに鼻血と言えば、アニメなんかで「性的興奮=鼻血」というお約束があるじゃないですか。それも同じTV Tropesにありました:

Nosebleed

これは「ファンサービス」と一緒に、ほぼどのアニメにも現れる。そして昨今は、漫画の影響に寛容な西洋メディア —特にウェブコミック— でも時々出現する。この概念は日本の迷信から来ており、希少な条件の下、正しいかもしれない。

This happens in virtually every anime with fanservice. It also occasionally appears these days in western media — especially Webcomics — which are open about their manga influences. The concept comes from a Japanese old wives’ tale, and might be Truth in Television under very rare circumstances.

日本語オタクイディオム「ファンサービス」が輸出されているw というか、えーー? そんな迷信知らないんだけど。まあいいか。

ちなみに、ここの「old wives’ tale」ってのは、母親が子供を躾けるのに古来から引き継いできた非科学的迷信のこと。例えば、日本で言えば、食べた後すぐ横になると牛になるとか、コーラを飲むと骨が溶けるとか。我が家だけかな?(笑) 今度海外ドラマの「old wives’ tale」を拾うのも面白いかもね。

最後に

こんな感じで、日本のアニメにおける鼻血ブシューのお約束も海外に紹介されているんですね。内容があっているかどうかはともかく。

今回は鼻血に関するお約束を2つ紹介しました。どちらも、鼻血というグロい生理現象を記号化してうまく使っている感じですね。それでは〜


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