前回『リック・アンド・モーティ』名言集の続き第3弾です。

姉弟愛

姉のサマーが人質に取られます。しかしリックはそれを意に介さず、サマーごと敵を始末しようとします。それに怒ったモーティがリックに銃口を向けたのが以下の場面。

「姉サマーを死なせはしない」とかっこいいセリフとともにリックに銃を向けるんですけど、この場面よく見ると銃の横にメモが貼ってあるんですよね。それがこの後の思わぬ展開(twist)に繋がるのですが、それは本編で。

モーティ: That’s enough! Drop the gun, Rick!

(もう十分。銃を下ろすんだ、リック!)

リック: Morty, I know you’re too stupid to get this, but you’re really fucking this up right now.

(モーティ、愚かすぎて状況を把握できないのは分かるが、お前は今この状況を台無しにしてるんじゃぞ)

モーティ: I’m not letting you let my sister die! Drop the gun!

(姉ちゃんを死なすことはさせやしない! 銃を下ろせ!)

モーティ: I’m not letting you let my sister die!
『リック・アンド・モーティ』で、サマーを助けようとリックに銃口を向けるモーティ
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

ヒーローの資質

サマーは乗り気でないモーティをよそに、祖父リックを助けようとします。どうやるつもりかとモーティに問われたのが次の場面。リックの居場所に着くまでに方法を考えつくとし、ヒーローってものはそういうものと〆ます。かっこよすぎ。

サマー: Fine, stay here. I’ll rescue Grandpa myself.

(いいわ、ここに居なさい。私はおじいちゃんを自分だけで助けるから。)

モーティ: And how are you gonna do that?

(でも、どうやってやるつもり?)

サマー: I don’t know yet. I’ll make it up as I go. That’s what Grandpa Rick does. That’s what heroes do.

(まだ分からないわ。向かう途中に考える。それはリックじいちゃんがしてることだし、それはヒーローがすることだから。)

サマー: That’s what heroes do.
『リック・アンド・モーティ』で、サマーはリックを助けることを決意
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

結婚式

結婚式に対するリックのシニカルな観点が分かるのが次の場面。結婚式に招待されたスミス一家。でも、リックは乗り気じゃありません。その理由は、結婚式はケーキが出てくる葬式だからと結婚式の本質を看破します。結婚を墓場に例えるのは古今東西あるあるですね。

ロボット: Would you like to RSVP or send a gift?

(出欠の返信または贈り物を贈りますか?)

リック: No. Weddings are basically funerals with cake.

(いいや。結婚式は基本的にケーキ付きの葬式だから。)

リック: Weddings are basically funerals with cake.
『リック・アンド・モーティ』で、バードパーソンとタミーノ結婚式の出欠の返事をするリック
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

リックの行動

このセリフは、以前dick moveの解説でも使いましたが、味わい深いので再掲。

リックを見捨てて家に帰るというモーティにバードパーソンはそれはdick moveと忠告しますが、モーティはと言うと、リックの行動全てがdick moveと返します。ここはdick movesとRick’s movesでライム(押韻)してるのが心地よいですね。しかも、主張も間違ってないし(笑)

バードパーソン: Is your intention to abandon Rick using his own portal gun? In Bird culture, this is considered a dick move.

(リック自身のポータルガンを使ってリックを見捨てるのか? バード文化では、それはdick moveと見なされるぞ。)

モーティ: All of Rick’s moves are dick moves!

(リックの全ての行動は「dick move」さ!)

モーティ: All of Rick’s moves are dick moves!
『リック・アンド・モーティ』で、バードパーソンは祖父リックを見捨てようとするモーティを嗜める
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

差別語

リックにかかれば、ある単語がどのくらい差別的なのかもかなりの精度で分かります。

つぎのシーンでは、「Glip Glop?」という単語について聞くモーティに、N-word(nigger)C-word(cunt)が子供を持ったという説明具合です(笑)

モーティ: “Glip Glop?”

(「グリップ・グロップ」だって?)

リック: You’re lucky a Traflorkian doesn’t hear you say that.

(そのセリフをトラフロキアンに聞かれなくて運が良かったな。)

モーティ: Is that like their N-word?

(彼らにとってのN-wordみたいなもん?)

リック: It’s like the N-word and the C-word had a baby and it was raised by all the bad words for Jews.

(N-wordとC-wordが子供を生んで、ユダヤ人の悪い言葉に育てられたような感じじゃ。)

リック: It’s like the N-word and the C-word had a baby and it was raised by all the bad words for Jews.
『リック・アンド・モーティ』で、「グリップ・グロップ」の意味を説明するリック
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

価値

能無しリックとジェリーの会話から。能無しリック(Doofus Rick)はリック一族(?)の中でも知能水準が低い反面、人に対し親身になります。

実際、次のシーンでは、ジェリーの秘密のR2-D2硬貨コレクションに対し、「あなたにとって価値がある、それが重要なことなんだ」とジェリーを感動で泣かせるくらいです(笑)

能無しリック: You know, Jerry, I’m not gonna tell you that these will increase in value or even hold their current value. The truth is, you bought them because you like them. They have value to you. That’s what matters.

(ええと、ジェリー、この硬貨が価値を増やしたり、現在の価値を保つって言おうとは思わないよ。真実は、君は好きだから買ったんだ。君にとって価値がある。それが重要なことなんだ。)

能無しリック: They have value to you. That’s what matters.
『リック・アンド・モーティ』で、能無しリックに自分の硬貨コレクションを見せるジェリー
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

冒険

モーティは自分が楽しめる冒険を計画。しかし話は思わぬ方向に展開していきます。酒場のトイレで出会った生物にそのことを話すと、冒険とはそういうものと教えられます。この直後、モーティに全く別の”冒険”が待ち構えているとは知らずに・・・。

モーティ: My grandpa and I are on an adventure.

(おじいちゃんと僕で冒険をしてるんだ。)

生物: Nice. Is it a fun adventure?

(いいねえ。楽しい?)

モーティ: I hope so. But I’m starting to get nervous that maybe it’s gone a little too far off the rails.

(そうだといいんだけど、でも次第に脱線し始めて、だんだん不安になってきたんだ。)

生物: Isn’t that what adventures do?

(冒険ってそういうもんじゃない?)

生物: Isn’t that what adventures do?
『リック・アンド・モーティ』で、酒場のトイレで生物と冒険について話すモーティ
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

以上、気に入ったセリフはあったでしょうか? 『リック・アンド・モーティ』シーズン4も楽しみですね。それでは〜


『リック・アンド・モーティ』と『ブレイキング・バッド』の繋がり↓