So I was thinking that I could

volunteer at a soup kitchen

Crazy Ex-Girlfriend

海外ドラマに登場する「Soup Kitchen(スープキッチン)」

海外ドラマを見ていると、「soup kitchen」なる、なんだか美味しそうな匂いがしてくる用語が登場します。

例えば、次の『ビッグバン★セオリー』では、スチュアートのライバルコミック屋オーナーが、スチュアートに軽食を申し出るんですが、「モカ、スコーン、あるいは、スープキッチンの場所」から選べと述べるシーン。

男: How about you, Stu? Mocha? Scone? Directions to the nearest soup kitchen?
『ビッグバン★セオリー』で、ライバルのコミック屋はスチュアートにスープキッチンの場所を知りたいか皮肉
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

これなんか、日本人からすると意味分かりませんよね。全部良さげなのばかり。でも、海外コメディに慣れてる人なら、3番目は通常オチに使われるので、「soup kitchen」に何か裏の意味があるのが分かります。

次の『ギルモア・ガールズ』では、パリスがスープキッチンでのボランティアを断られたことを語るシーン。

パリス: It’s Thanksgiving. You’d think they’d have needs. Nope. Every stupid soup kitchen in town turned me down because they have enough volunteers.
『ギルモア・ガールズ』で、パリスはスープキッチンでのボランティアを断られる
Gilmore Girls [Credit: The WB]

「Soup Kitchen(スープキッチン)」の意味とは?

実は「soup kitchen(スープキッチン)」って、「貧しい人・困ってる人に無料で食事を提供する場所」の意味なんですよ。

soup kitchen

チャリティや災害の際にスープや基本的な食事を提供する場所。

a place set up to provide soup and other basic food as a charity or in time of disaster.

だから、『ビッグバン★セオリー』では、「モカ、スコーン、あるいは、スープキッチンの場所」でちゃんと三段落ちしているのですし、高校生パリスは大学進学の内申点を上げるためスープキッチンでボランティアしたかったのに、できなくて怒ってるわけですね(笑)

海外シットコムでの「スープキッチン」回

さて、面白いのは、海外シットコムでこの「スープキッチン」が出てくる特有のエピソードがあるんです。しかも、感謝祭(Thanksgiving Day)なんかのホリデーシーズンにボランティアで行くのが定番中の定番。上の『ギルモア・ガールズ』のパリスも感謝祭でしたね。

『ビッグバン★セオリー』の「スープキッチン」回

『ビッグバン★セオリー』では、ハワード、ラジ、バーナデットが「スープキッチン」でボランティア。この回はTESLAのイーロン・マスクが出演するとしても有名ですね。

『ビッグバン★セオリー』で、「スープキッチン」でボランティアをするメンバー
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

『ママと恋に落ちるまで』の「スープキッチン」回

テッドとロビンが「スープキッチン」にボランティアしに行くと、意外にも既にバーニーがボランティアしてるシーン。

 『ママと恋に落ちるまで』で、「スープキッチン」でボランティアをするメンバー
How I Met Your Mother [Credit: CBS]

以上のように、既にちゃんとした施設があるので、一部で日本語訳になってる「炊き出し」とはかなり違うイメージですね。

「Soup Kitchen」ボランティアへの痛烈な批判

なお、『ギルモア・ガールズ』のパリスもそうですし、『ビッグバン★セオリー』のハワードも『ママと恋に落ちるまで』のテッドも実はそうなんですが、「スープキッチン」は人手が多すぎて断られるのもお約束なんですよね。感謝祭シーズンはみんなボランティアしたくなるんです。そして、人が十分になったら後からの申込みは断られるってわけ。

でも、その「soup kitchen」ボランティアの軽薄な風潮を批判するセリフが海外ドラマ『ベター・コール・ソウル』にあるんです。

以下は、キムが男に「1年に一回感謝祭にスープキッチンに行って気持ちよくなってるだけ」と言われる場面。まさしく、上で出てきたキャラ達に言ってるみたいじゃない?(笑)

男: You go to a soup kitchen once a year on Thanksgiving. That makes you feel a whole lot better about yourself.
『ベター・コール・ソウル』で、キムは男に怒鳴られる
Better Call Saul [Credit: AMC]

最後に

今回は海外シットコムの定番エピソード「スープキッチン」回を通して、「soup kitchen」という文化を学びました。貧しい人に食事を提供する施設なんですね。

そして、ホリデーシーズンだけ人々がsoup kitchenへボランティアしに行くという薄っぺらな風潮に対する警鐘もありました。

こういったことが学べるのが、海外ドラマ視聴の良いところですね。英語だけでなく文化まで学べてしまう。

ま、日本でスープ屋を始めるとしても「スープキッチン」という名前だけは避けたほうがいいかもしれませんね(笑)

それでは〜