Narrator: They won’t.

海外の掲示板・SNS・ツイッターなどを見ていると、どこからともなくナレーターが登場しコメントを述べることがよくあります。

例えば、今redditから見つけてきたのが以下のスレッド。「ワクチン未接種者はコミュニティのことを考えて欲しいと」するファウチのニュースですが、それに付いたコメントがナレーションなんです:

Dr. Fauci Said The Unvaccinated Should Think Of Their 'community' Because Allowing COVID-19 To Spread And Mutate Could Create Variant 'more Problematic Than The Delta'

Narrator: “They won’t.”

つまり、彼らはコミュニティのことなんて考えないってことですが、このナレーターを登場させるフォーマットは、ネット上でちょくちょく見かけるんですよね。基本的に「起こらない」とか「しなかった」など前言と真逆の結果になるパターンですね。

マイクのイラスト
Image by Jorge Guillen from Pixabay

ナレーター・ミームの解説

そこでこれを調べてみると、既にミームとして有名なんですね。ミームを集めたサイトで説明されていました:

The Narrator

ナレーターは会話形式のミームでツイッターで人気。ユーザーは何かについて主張していて、その後、想像上のナレーターが割って入ってその主張を否定する。

The Narrator refers to a dialogue meme format popular on Twitter in which a user states something about themselves and are then interrupted by an imagined narrator contradicting the user’s statement.

ということで、起こらないであろうことを述べる際の一人ツッコミ的に使われるんですね。

例えば、

日本人が英語できるようになれば多くの変化がもたらされるだろう。

ナレーター:それは起こらない。

といった感じ(笑)

ナレーター・ミームの起源

なお、このミームの起源については、コメディ『アレステッド・ディベロプメント(ブル〜ス一家は大暴走!)』で番組ナレーターが実際否定するみたいです:

The Narrator

キャラが何か言うと即座にナレータによって否定するツッコミが入るナレータージョークは『アレステッド・ディベロプメント』で人気のお約束だ。番組のナレーターを務めるロン・ハワードは番組の登場人物によって述べられる誤った考えを明確にするためしばしばツッコミを入れるのだ。

“The Narrator” gag in which a person says something but is then interrupted by a narrator immediately contradicting the statement is a popular trope of the television series Arrested Development (2003). The show’s narrator, voiced by Ron Howard, often interjects during scenes to clarify falsehoods made by the show’s characters

ということで、自分はこの番組を見たことないのでYouTubeで該当クリップを探したら、以下のシーズン2ベスト集に入ってました。3:12から:

マイケル: I haven’t met Ann

ジョージ: Yes, you have.

ナレーター: Michael had met Ann.

最後に

今回はネット上でたまに見かけるナレーターによるツッコミ「Narrator: 」ミームについて調べた内容でした。

語源の『アレステッド・ディベロプメント』ではなんでも普通にツッコミを入れていますが、ネット上で使われる際は「悲しいけどそんな事起きない」的な使われ方が多いでしょうか。

日本語のネットスラングではあまり見かけない用法だと思います。それでは〜