「Wingman」の意味とは?

海外ドラマでちょくちょく出てくる「wingman」って一体何でしょうか? wing(羽)+man(人)だから、天使みたいな羽の生えてる人のこと??

エンジェルのイメージの男
Image by S. Hermann & F. Richter from Pixabay

ちなみに、ググってみると、あの著名な桂正和の初期の漫画『ウイングマン』が出てきたりするんですけど・・・

ウイングマン⤴️

実は意外にも、海外ドラマでは「wingmanとはバーなんかに行ってナンパする時のサポート役のこと」なんです。

主人公が彼女と別れたとかで、新しい彼女を見つけるぞーとバーに出会いを求める。海外ドラマではおなじみのシーンですよね。でも、容姿・頭脳全部揃ってるならいざしらず、口下手だったりするとなかなか会話は弾まないもの。そんな時こそwingmanの出番なんです。wingmanは脈がありそうな女性を見つけたり、友達のことをその女性の前でべた褒めしたり、二人の会話が弾む方向へ誘導する。そして、二人がいい関係になったらさっと身を引くんです。

Urban Dictionaryの「Wingman」

実際Urban Dictionaryを引くと、上記が書かれています。

Wingman

ウィングマンとはバー等の夜の街で女性を落とすのを助けてもらうため連れて行く男のこと。

A Wingman is a guy you bring along with you on singles outings (like to bars) that helps you out with the women.

更には、The Wingman Techniqueなんて項目まであるじゃないですか(笑) 内容を読んでみると・・・

The Wingman Technique

かわいい子と醜い子が一緒に居たのなら、wingmanの役目は醜い子の注意を引くことで友達がかわいい子と一緒の時間を取れるようにするものだ。wingmanの神聖なる義務は、友のためその夜を最大効率化し、ナンパの障害となるものを可能な限り取り除くことと言える。

If one friend finds a hot girl who is accompanied by an ugly friend (i.e. grenade), it is the sworn job and duty of the accompanying friend (the wingman) to occupy the ugly girl so his friend can get action with the hot girl. The revered duty and purpose of a wingman is to streamline the night for his friend as much as possible, tackling any obstacles and cockblocks.

とまで書かれています。なんか、すごい義務があるんですね、wingmanって(笑)

でも、これはある意味面白おかしく書いてあるだけで、基本はナンパの補助であることは変わりません。

海外ドラマでの「Wingman」

それでは、この「wingman」、海外ドラマではどんな感じで使われるか見てみましょう。

『ビッグバン★セオリー』から

ハワードが眼帯にマジシャンの格好をして夜の街に出ていくようです。「自分のwingmanになりたいのは誰?」と聞くと、レナードは「君に必要なのはwingmanじゃなく医者」とツレナイ返事です(笑)

ハワード: Who wants to be my wingman?
レナード: You’re not gonna need a wingman. You’re gonna need a paramedic.
『ビッグバン★セオリー』で、ハワードは自分のナンパの手伝いをするようシェルドンとラジに頼む
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

もう一つ『ビッグバン★セオリー』から。

レナードとラジがテレビを見ていると、唐突に「女性と付き合いたいからwingmanになってくれ」とラジが言い出します。レナードが隣に居れば自分はcatch(理想の男)になれるとはひどい・・・(笑) 

ラジ: Hey, Leonard?

レナード: Yeah?

ラジ: I haven’t had sex in a year.

レナード: Where you going with this, Raj?

ラジ: Don’t flatter yourself, dude. I want to go out and meet a woman. So, go. Well, I need a wingman. I don’t want to come off like a lonely loser.

レナード: And you think my presence will help with that?

ラジ: Well, I do. Next to you, I’ll look like a catch.

ラジ: So, go. Well, I need a wingman.
『ビッグバン★セオリー』で、ラジはレナードに彼女がずっといないことを相談
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

『コミ・カレ!!』から

今晩のパーティーの戦略を練る男二人。二人でサポートし合うようです。ここでは「wingman」を動詞として使ってますね。これは辞書には載っていない用法ですが、英語では動詞の場所に単語を置くとそれが動詞として機能します。動詞の場所に動詞を置くのではないことに注意。位置の持つ魔力のほうが強いのです(笑)

ピアス: Let’s lay out our plans for the evening. You wingman me, I wingman you.
『コミ・カレ!!』で、ピアスはジェフとナンパをする
Community [Credit: NBC]

「Wingman」の語源と関連ボキャブラリ

今回は「wingman」を紹介しましたが、日常会話だとナンパのサポート役を意味します。多分、通常の辞書には単なるサポート役の意味が載ってると思います。その使われ方も当然あるんですけど、海外ドラマだと半分以上は文脈がナンパなんですよね(笑) それで今回はナンパに限定しちゃいました。

ところで、そもそもなんでwingなんでしょうか🤔? そう思いません? 羽とサポートの関係って??

その語源を調べたら、なんとこのwingmanってスポーツから由来してるんですね。長方形のフィールド🏟️で点取り合うゲーム。サッカー⚽とかですね。

サッカー場(スタジアム)
いらすとや

それらでwingと言えば、サイドラインあたりにいて両翼を担う選手のこと。そして、パスを回してフォワードが点を取るのをサポートするのが役目。だからサポートの意味なんですね。

Aha!

って感じですよね(笑)

そう考えると、動詞score女性をものにするの意味があるのも納得ですよね。

以上まとめると、

wingmanはフォワード(友達)が点を取る(女性をものにする)のをサポートするのが役目

なのでした。それでは〜