ハッピーアワー(Happy Hour)とは

ハッピーアワー」って既に日本語にもなってますよね。飲食店・居酒屋・ファミレスなんかで、客で混む時間帯(19時頃)の前に設定されている夕方のタイムサービスの時間帯。この時間帯ならビールとか結構安く飲めてしまい、かなりのお得。まあ、店の方も、利益がほとんど無くても客が来てくれるほうがいいってことなのでしょうけどね。

さて、このハッピーアワーですが、なんと英語由来なんですね。これを知って結構びっくり。だって、「happy + hour」の単語チョイスってなんか日本っぽくない?(笑) 説明が難しいんだけど。動画配信サービスのHuluが昔Happyonだったりするし。

ハッピーアワー語源

それじゃあ、なぜその時間帯がなぜハッピーアワーと呼ばれるようになったかですが、Wikipediaによれば、もともと海軍内で使われてた「 定期的な娯楽の時間」を意味するスラング「happy hour」が、戦後海軍近くの飲食店で広まっていったって感じです。昔は娯楽の時間が息を抜けるひとときだった。それは英単語「happy」の使用に現れていますね(笑) その後、海軍基地周辺の飲食店が兵隊さんを呼び込もうと、彼らのスラング「happy hour」を使ってサービス時間帯をアピールしたんですね。

多分、次のような会話がなされたのでしょう:

店長: 4時から夕食までの客の居ない時間帯にバイト遊ばせるのもったいないから、割引サービスして客呼び込もうと思うんですけど、このアイデアどうです?

オーナー: いいねえ、是非やってくれたまえ。ところで、サービスの名前はどうする?

店長: このレストランは海兵隊員が主要な顧客ですよね。彼らが娯楽の時間を「happy hour」とよく言ってるから、それを拝借するのはどうでしょう?

オーナー: いい考えだ。それで行こう。

これが現在の意味での「ハッピーアワー」が大衆化された道筋でした:

Happy hour

One possible origin of the term “Happy Hour,” in the sense of a scheduled period of entertainment, is from the United States Navy. In early 1913…

「ハッピーアワー」の語源の一つの可能性としては、定期的な娯楽の時間と言う意味で、アメリカ合衆国海軍由来だ。

Barry Popick’s online etymology dictionary, The Big Apple, lists several pre-1959 citations to “Happy Hour” in print, mostly from places near Naval bases in California, from as early 1951.

1951年頃から、カルフォルニアの海軍基地周辺で、「ハッピーアワー」が印刷物上に現れだしたのを語源辞書は指摘する

ところで、このように、元々狭い集団(海軍)で使われていた語彙が大衆化されたときに別の意味を持つのって面白い現象ですよね(娯楽の時間→飲食割引の時間)。まあ、そもそも、定期的な娯楽の時間って意味の「ハッピーアワー」なんて、軍隊か、幼稚園か、刑務所くらいしか使い所がないのかもしれませんけど(笑)

それでは、海外ドラマではどういう感じで「happy hour」が使われているか見てみます。

海外ドラマでの使用例

『プリズン・ブレイク』から

刑務所から抜け出ようと穴を掘ってる囚人たち。そこに、またまた看守が巡回にやってきます。それを聞いたマイケルは、「なんなんだ? ハッピーアワーか?」と毒づいて片付けに入ります。つまり、ハッピーアワーの時間帯みたいに次から次にやってくるってことですね(笑) こういう「次から次にやってくる=ハッピーアワー」という連想は、覚えておくとなにかの時に使える感じです。badgeは看守の隠語で使ってますね。

見張り: Got another badge.
マイケル: What is this, happy hour?
『プリズン・ブレイク』で、マイケルたちは脱獄のための穴を掘ってると、巡回がやってくる
Prison Break [Credit: Fox]

『リック・アンド・モーティ』から

会議に遅れてくるスーパーヒーローのマキシマス。理由はハッピーアワーだったから。もちろん、お酒が入っていることが窺えますね(笑)

マキシマス: Sorry I’m late. It was happy hour.
『リック・アンド・モーティ』で、スーパーヒーローのマキシマスが懐疑に遅刻する
Rick and Morty [Credit: Adult Swim]

『SUITS/スーツ』から

女性二人の会話から。落ち込んでるレイチェルを励まそうとダナは飲みに誘います。「あなたと私とハッピーアワーとハーヴィーの会社のカード」これが揃えば怖いものなし。しかも、ハッピーアワーは4時からときました(笑)

ダナ: You, me, happy hour, Harvey’s corporate card.
レイチェル: Are you crazy? You want to leave the office at 5:00?
ダナ: Oh, don’t be ridiculous. Happy hour starts at 4:00.
『SUITS/スーツ』で、レイチェルとダナは会社を抜け出しハッピーアワーに行く
Suits [Credit: USA Network]

『バンド・オブ・ブラザース』から

なんと戦争ドラマの名作『バンド・オブ・ブラザース』でも使われていました。「ニューヨークは5時、シカゴは4時か」と兵士が母国に思いを馳せると、「ハッピーアワーだね」と別の兵士が反応します。ここのハッピーアワーはどちらの意味で呟かれたのかは興味深いですね。軍隊内の娯楽の時間を意味してなのか、それとも飲み屋のタイムサービスなのか。『バンド・オブ・ブラザース』は第二次世界大戦の話なのでどっちもありそうですが、母国という戦争から離れた場所を懐かしんでることと、時間帯を考えると後者かな。

兵士1: Five o’clock in New York. Four o’clock in Chicago.
兵士2: Happy hour, huh?
兵士1: Yeah, happy hour.
『バンド・オブ・ブラザース』で、兵士がアメリカの現在の時間を話題にする
Band of Brothers [Credit: HBO]

最後に

今回はhappy hourの意味と語源について見てみました。語源は海軍という意外なところから来てましたね。こういうのって、出どころ結構重要ですよね。海軍じゃなかったら大衆化されてなかったでしょうし。

ハッピーアワー」のような既に日本語化された用語も調べてみると面白いと思います。カタカナを使う時にちょっと気に掛けるといいかもしれませんね。それでは〜