懐中電灯を顔の下から照らすお約束

先日アニメ『ヒルダの冒険』を見ていたら、次のような場面がありました。ショッピング中懐中電灯で遊んでいたヒルダは懐中電灯を顔の下から照らすんです。

『ヒルダの冒険』で、ヒルダは懐中電灯で顔を下から照射
Hilda [Credit: Netflix]

このシーンは別に怖がらせる意図はないのですけど、でもふと思ったんです。懐中電灯を顔の下から照らして怖がらせるのって、日本でもおなじみだなって。子供の時にやったことある人多いんじゃないかな(笑)

そして、更にふと思ったんです。世界でも同じなんだろうかって?

『X-ファイル』での懐中電灯下から照射

そこで早速調べてみると、『X-ファイル』のモルダーがやってました(笑) 茶目っ気たっぷりですが、ちょっと光度が足りなくて中途半端になってますね。

『X-ファイル』で、モルダーは懐中電灯を顔の下から照らして怖がらせる
The X-Files [Credit: Fox]

だから結局、この懐中電灯で顔の下から照らして怖がらせるのは、世界でも共通の鉄板ネタなんですね(笑)

「懐中電灯下から照射でホラー」にまつわる理論

でもさ、なんで我々はこの下から光が当たった顔を怖いと思うんでしょう? だって、実際怖いと思うから、世界中の子供はこれを真似るんですよね。こんなネタが世界で広まっているということは、洋の東西を問わず人々が恐怖する何かが背後に隠されていると見るのは妥当なはずです。

そこで調べてみると、大きく2つの説が出てきますね。まず最初は、光が下から照ることに我々人間が慣れていないという説。太陽は上からですからね。だから、下から照らされる構図ってのは何にせよ見かけない・非日常なんです。だから、そんな物が眼前に現れると、無意識のうちに異様に感じてしまいギョッとしてしまう。この説は、他の現象によっても裏付けされています。人間はフットライトだけの状況(暗闇で足元だけ照らされている)だと、平衡感覚がおかしくなると言うんです。というのも、光は上から来るという前提で進化してきたので、そんな状況に慣れていないんですね。

足下が照らされる中ダンスする人々
Image by manseok Kim from Pixabay

もう一つが、下からの光が人の顔の表情を一変さえてしまうというもの。普通ににっこり笑っている顔😄が、下からの光によって影が逆になることで怒っている・邪悪な顔😠と感じてしまうというもの。

このどちらの説もネット上で言及されているので、どうもこれらのミックスが正解っぽいですね。

最後に

いずれにしても、暗闇と懐中電灯というシチュエーションでは絶対誰かがやる「懐中電灯で顔を下から照らして怖がらせる」お約束でした。子供っぽいと取られるのも万国共通ですね。

それでは〜