はてなブログと放送禁止用語

ふと気になったんですけど、はてなブログって放送禁止用語とか使ってもOKなんでしょうか? 使ってアカウント停止になったら嫌なので書きませんけど・・・。差別的なのは一般論としてダメっぽいですよね。ヘイトスピーチとかニュースなんかで問題になってるし。でも、性的なのはどうかな? 誰か実験して(笑)

と、ここまで読んで、

既に放送禁止用語書き込んでるじゃん!

と突っ込まれた方は鋭い。その通り、既に放送禁止用語が出てきているんです(笑)

卑語「Cunt」の意味

実は題名の「cunt」がそれ。発音は/kʌnt/、カント。英語ならOKでしょ、Hatenaさん? しかも教育目的ですし。

cunt

(vulgar, countable) The female genitalia, especially the vulva.

(卑語、加算)女性の性器、特に外陰部

(vulgar, offensive, countable) An extremely unpleasant or objectionable person(in US, especially a woman; in UK, Ireland, Australia, New Zealand more usually a man)

(卑語、侮辱的、加算)極度に不愉快、または腹立たしい人物(アメリカでは特に女性、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドでは通常男性を指す)

この単語「cunt」ですが、意味は「女性器」。あと、そこから転じて、「いけ好かない奴」も意味できる。「What a cunt」とかたまに聞くし。また、アメリカとイギリスで使う対象に性差があるのも面白い。アメリカでは女性に。イギリスでは男性に。

cuntのネイティブへの響き方のどぎつさは、上記リンク先の使い方欄に載ってますね:

cunt

Usage notes(使い方)

In many English-speaking countries, “cunt” is the most offensive swear word: a study by several British broadcasting organizations found that it was the most offensive word, with 96% classing it as severe;

多くの英語を話す国では、「cunt」が最も侮辱的な卑語である:イギリスの放送局の調査では「cunt」が最も不快な言葉で、96%が重度とランク付けした

と、最上級「the most offensive swear word」が使われています。「dick, pussy, asshole, bitch, fuck,…」等を抜いてトップなんです。

そりゃ、放送禁止用語になるよねー(笑)

だから、使う時に婉曲的に「c-word」とぼやかすこともありますね:

there’s not that many words that you can call a guy and have them get as mad as, like, the c-word would make a woman. And “pussy” is just one of them.

この番組『あなたの知らない卑語の歴史』で「cunt」が取り上げられていないことからも、そのどぎつさ具合が分かりますね。「pussy」でお茶を濁している。まあ、どぎついと言っても、海外ドラマに出てくることは出てくるんです。

ちなみに、「c-word(cunt)」が女性を怒らせ「pussy」は男性を怒らすとセリフにあるので、この女性はアメリカ人ですね。

「Cunt」って聞くけど・・・

ところで、ここで鋭い方はこう思うかもしれませんね、

放送禁止用語なのに海外ドラマに出てくるって矛盾してない?

まあそうなんですけど、自分が今まで見た海外番組・ドラマ・コメディの英語字幕を検索してみると、これがちょくちょく出てくるんですよ。

I bet his hair is greasier than Joffrey’s cunt.

Game of Thrones/Season 4/Episode 5

Fucking wrinkles like an old lady’s cunt.

The Sopranos/Season 6/Episode 3

I used to paint full nudes… but as I got older I realized that the truth was to be found only in the cunt.

Sex and the City/Season 1/Episode 5

Oh, you fucking cunt! I should fucking kill you!

GLOW/Season 1/Episode 1
You are a goddamn motherfucking monster! Fucking heartless, sadistic, motherfucking evil cunt! Fuck you, Serena!
『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で、セレナに呪詛の言葉を投げるオズボーン
The Handmaid's Tale [Credit: Hulu]

ほら、こんな感じ。これらのシーンはピー音になってるわけでもないんです。

ところで、『ゲーム・オブ・スローンズ』は、普段このブログで紹介する英語表現・フレーズはヒットしないのに、cuntは大量にヒットするから面白い(笑) ちなみに、上記例の「Joffrey’s cunt」は、王ジョフリーには男性器じゃなく女性器が付いてると暗に言ってるわけ。本人の前なら、言った瞬間その場で死刑にされちゃいますね(笑)

『ゲーム・オブ・スローンズ』で、ジョフリーがティリオンにワインをかける
Game of Thrones [Credit: HBO]

でも面白いのは、このcuntは特定の番組でしか使われないんです。『ビッグバン★セオリー』には出てこないし、『フレンズ』も言わずもがな。『メンタリスト』だって。『ブレイキング・バッド』でも。

あれ? それらの番組で女性器って単語出てきたような・・・

と思った方も鋭い。そう、出てきてるんですけど、実は「cunt」じゃなく「vagina」の方なんです。ちなみに発音は/vədʒáɪnə/、ヴァジャイナ。

ここからが純日本人にはよく分からない所なんですけど、どうもvaginaはラテン語由来で元々英語じゃなかったためか、ネイティブにどぎつく響かないっぽいんです。外来語的な感じ? そんなわけで、vaginaには子供向け番組以外ならどの番組内でも遭遇します。

I said, some of her paintings looked like vaginas.

Breaking Bad/Season 3/Episode 11

Well, unless you pushed a desk out of your vagina, not the same thing.

Friends/Season 9/Episode 8
シェルドン: It’s time for me to make love to your daughter’s vagina.

「Cunt」 vs. 「Vagina」

それでは、「cuntが使える番組」と使えないで「vaginaでお茶を濁してる番組」の違いってなんでしょう? ヒントは番組のテレビ放送局にありました。上に挙げたcuntが出てくる番組の制作局を表にまとめると、

題名 制作局
Game of Thrones HBO
The Sopranos HBO
Sex and the City HBO
GLOW Netflix
The Handmaid’s Tale Hulu

ここのNetflixとHuluは分かりますが、HBOってなんでしょう? これはアメリカのケーブルテレビ局で、お金を払わないと見られないTV番組なんです。貧乏でHBOを見られないというのは、海外ドラマではお約束パターン。下記シーンは壁越しに聞こえるって・・・(笑)

Our neighbor got HBO and we can hear it through the wall.

Unbreakable Kimmy Schmidt/Season 3/Episode 10

同様に、NetflixもHuluもネットストリーミングですが、お金を払わないと見られないのは同じ。だから、結局まとめると、cuntが使われているのは、テレビ受信機をつければ無料で見られる番組内ではなく、お金を払って個別に契約したサービスでのみなんです。広告付き番組ではNGってこと。そういう意味でcuntは放送禁止用語だったんですね。

ただ、日本人の一視聴者としては、海外の番組はほぼストリーミングサービス経由で見るわけですから、そんな違いは全く認識できないのは確かです。 まあ、海外ドラマ内に英単語「cunt」が出てきたら、HBO等のケーブル局で制作されたんだと推測するくらいでしょうか。あと、can’tの発音との違いにはちょっと注意しましょう(笑)

うひょー、女性器って単語、一生で使う分量この記事だけで使ったかも(笑) 次は男性器かな? って、実はもうあるんですよね↓↓(笑) それでは〜


男性器↓

放送禁止用語を深堀りしたい方は下記洋書も面白い↓

女性器を表す別の単語「Pussy」↓