「Pussy」の意味【簡易版】

「pussy」の意味のおさらい。まず、愛情を込めた「猫」の意味から、「女性」を指すようになって、そこから「女性器」になって、さらには「女々しい男性」を意味するようになったという歴史が『あなたの知らない卑語の歴史』という番組で解説されていますので、詳しくはそちらを。

卑語「Pussy」への疑問

ただこの番組を以前見た時に一つだけ疑問に思ったことが。それが「pussyって禁句だとして取り上げるほどの単語かな?」ってのがあったんです。元々猫じゃんwみたいな(それを言ったらbitchもだけど)。海外ドラマを今まで見てきて、卑語卑語さは「vagina > pussy」くらいに個人的に感じてたんですよね。

You see the word “pussy” everywhere, but there’s some sense that it’s still off-limits.
『あなたの知らない卑語の歴史』で、女性コメディアンが単語「pussy」が禁句であることについて語る
History of Swear Words [Credit: Netflix]

実際以前レビューした洋書『English as a Second F*cking Language』でも、

pussy

Furry, soft, and warm-but it doesn’t go, “Meow.” At least no one on our panel has ever known one that did.

English as a Second F*cking Language: How to Swear Effectively, Explained in Detail with Numerous Examples Taken From Everyday Life/Johnson, Sterling

とあるだけで、言及されているのは数箇所だけ。「cunt」なんかの禁句性に比べれば無に等しい扱いだったんです。

そこで、海外ドラマの字幕を「pussy」で検索して、どんな感じで使われてるか週末調べてみました。

海外ドラマでの「Pussy」

フレンズ

まずシットコムの大御所『フレンズ』。驚いたことに全シーズン通して「pussy」が一度も出てきてない。嘘でしょー。それに引き換え「vagina」は少ないながら使われていますね。

フィービー: I don’t see three kids coming out of your vagina.
『フレンズ』で、フィービーは三子を生む
Friends [Credit: NBC]

ビッグバン★セオリー

『フレンズ』の脚本家が「pussy」を好きでなかった可能性もあるので、今度は『ビッグバン★セオリー』に白羽の矢を立てます。

すると、猫の「pussycat」の1回しか登場してませんね。

Now, if you’ll excuse me, I’m off to buy a pussycat.
『ビッグバン★セオリー』で、猫を飼いだそうとするシェルドン
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

一応、「pussy」を意図するシーンはありました。場面はペニーがレナードのことを裏で女々しいという意味での「pussy」と言っているというシチュエーション。バーナデットはそれを言語化していませんが「lady part」「cat」からpussyを指しているのは分かるかと思います。willowは柳の意で「pussy willow(ネコヤナギ)」が北米では自生してるらしいです。

レナード: What does she think I am?
バーナデット: How do I put this? She’s been known to call you a name that usually applies to a lady part. Or a cat. Or a willow.
『ビッグバン★セオリー』で、ペニーがレナードのことをpussyと言ってるとバーナデットは言う
The Big Bang Theory [Credit: CBS]

クレイジー・エックス・ガールフレンド

『クレイジー・エックス・ガールフレンド』で歌われる楽曲『I Give Good Parent』には通常版とExplicit(露骨)版があって、そこでこの「pussy」の有無が大いに関係しています。

テレビで放送された通常版では「Bitches」なのに対し、

Bitches, you two have wonderful taste
『クレイジー・エックス・ガールフレンド』で、「I Give Good Parent」通常版
Crazy Ex-Girlfriend [Credit: The CW]

後でYouTubeで公開されたExplicit版では「Like my pussy」となっています。ここからもpussyが禁忌であるのが分かりますね。

Like my pussy, you two have wonderful taste
『クレイジー・エックス・ガールフレンド』で、「I Give Good Parent」Explicit版
Crazy Ex-Girlfriend [Credit: The CW]

ということで、テレビ的には単語「pussy」になんらかの規制は入ってるっぽいですね。「pussy」に関しては自分の認識が完璧に間違っていました。卑語卑語さは「pussy > vagina」なのですね。

いくら海外ドラマを大量に見てると言っても、こういった微妙な感覚はまだ分かっていないかったってこと。

他の海外ドラマで見つけた「Pussy」ネタ

今回、調査している時に見つけた「pussy」に関連するシーンを3つ紹介します。

コブラ会

pussyが口癖なのは『コブラ会』のジョニー。「pussyになりたいのか? ballsを持ちたくないのか?」と生徒のミゲルに詰め寄ると、学校でポリティカル・コレクトネスを教え込まれている純粋培養ミゲルはその言い方に疑問を持ちます(笑) ここでballsは睾丸から度胸の意味

ジョニー: striking first is about being aggressive, all right? If you’re not aggressive, then you’re being a pussy, and you don’t want to be a pussy. You want to have balls.
ミゲル: Don’t you think you’re doing a lot of genderizing?
『コブラ会』で、ジョニーはミゲルにpussyになるなと指導する
Cobra Kai [Credit: YouTube Premium]

エミリー、パリへ行く

アメリカ人エミリーはフランス人男性と夜のパリをデート中。良い雰囲気になってくると「I like American pussy」と詰め寄られます。さすがのエミリーも「なんだって?Excuse me?(↗)」ですね(笑) ここのエミリーが怒る理由は既に分かるかと思います。

男: I like American pussy.
エミリー: Excuse me?
『エミリー、パリへ行く』で、フランス人男性からアメリカのpussyが好きと言われる
Emily in Paris [Credit: Netflix]

ユニークライフ

『ユニークライフ』のサムは「pussy」の裏の意味がまだ分からず猫と思います。大人が使う単語の意味をまだ知ってないんですね。

級友: He means pussy, bro.
サム: I’m not a fan of cats.
『ユニークライフ』で、pussyの意味がわからないサム
Atypical [Credit: Netflix]

最後に

今回は個人的に感じていたスラング「pussy」のタブー度を調査してみました。結局、『あなたの知らない卑語の歴史』の言語学者の言っていることが正しかったわけで、海外ドラマを大量に見ながら自分で作り上げていたイメージってものも当てにはならないってことかな。

ま、『ユニークライフ』のサムみたいに、大人の階段登れたということで良しとしましょう。それでは〜


男に対して使われる「pussy」↓

禁句の英単語はこの洋書が原典↓